2010年09月06日02時29分掲載  無料記事
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教育

教育の機会均等を求める世界の学生たち

  教育の機会均等を求める学生たちのデモが世界の様々な街角で起きている。8月18日、チリのサンチアゴで数千人の学生がデモを行った。チリでは今年、社会党政権から中道右派のビニェラ政権に代わり、教育民営化が進められている。学生たちは大学への公費助成の拡大や教育の機会均等を訴えたが、機動隊の催涙ガスを受け、逃げ惑った。国境を越えて教育民営化に抗する活動を行っている「International Student Movement」によると、デモで拘束された学生は66人に上るという。 
 
  7月26日にはバングラディッシュのダッカで学費値上げに対する抗議デモが行われた。参加した約2000人の学生の多くは私立大学の学生だった。バングラディッシュでは23%の大学生が私学に進むという。 
 
  7月23日、フィリピンのバギオでは約1500人の大学生が学費値上げに抗議を行った。大学への公費の拡大を求めている。 
 
  5月21日にはオランダで約1500人から2000人の学生が高等教育への公費削減に抗議した。 
 
  これらの情報はInternational Student Movementのホームページで紹介されている。この団体は教育民営化に抗するため、世界の人々と情報交換を行っているようだ。アメリカでは10月7日に各地で教育予算の削減や教育民営化に抗議を行う予定だという。これは今年3月4日に数十万人が参加した抗議行動の継続拡大の一環だ。 
 
  教育の機会均等を求める集いは10月28日から31日までパレスチナでも開かれる。World Education Forum in Palestine による。ラマラ、ハイファ、ガザ、エルサレム、さらにレバノンのベイルートでも同時開催される。「教育の機会均等は1948年に国連で採択された世界人権宣言で歌われている。教育の機会均等こそ、平等で正義の実現された社会を築くために最も必要だ」と訴えている。 
 
  日本では朝鮮高校の学生や父兄が平等に助成金を受けたいと署名活動を行っている。 
 
■International Student Movementのホームページ 
http://www.emancipating-education-for-all.org/ 


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