2010年11月23日20時02分掲載
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市民活動
11月27日(東京)、同29日(大阪)、フランス・反資本主義新党NPA代表を招き国際労働者シンポジウム
社会も経済も行き詰まる中で、いま世界各地で新しい政治潮流が起こっている。反資本主義を掲げた政党、諸グループの勃興だ。ヨーロッパ、中南米、韓国など東アジアなどで新たな政治闘争の流れをつくりつつある。その一つが昨年2月にフランスで結成された反資本主義新党(NPA)。約1万人の党員を有する反資本主義新党として、フランスの労働者・移住労働者・青年・女性の闘いに根を下ろした闘いに踏み出している。11月27日(東京)、29日(大阪)でNPA代表を招いて、これからの日本の労働運動、社会運動を考えるシンポジウムが開催される。(日刊べりタ編集部)
■東京集会■
●11月27日(土)午後6時開演
●御茶ノ水・総評会館2F大会議室
■東京都千代田区神田駿河台3-2-11
電話:03(3253)1771(代)
■関西集会■
●11月29日(月)午後6時開演
●協同会館アソシエ3F
■大阪市東淀川区淡路3-6-31
電話:06(6328)5677
【11月国際労働者シンポジウム 呼びかけ】
2008年に起きた米国発の世界規模の金融危機は、ギリシャの例に見るように、一層深まっています。この危機は、たんに新自由主義の行き詰まりや強欲な金融資本の破綻にとどまるものではなく、環境・エネルギー・食糧問題を含めた資本主義体制そのものの根本的危機です。
資本家階級は、この危機を労働者民衆に転嫁し、権利の剥奪・賃金切り下げ、失業など犠牲を強いております。さらに、世界支配の覇権の衰退に危機意識をつのらせる米帝国主義は、新しい戦争の挑発・エスカレーションに踏み込んでいます。この情勢は、同時に、世界の旧来の「左翼の危機」としても現れていることを深刻に受け止めねばなりません。
日本でも、昨年8月総選挙での「政権交代」による民主党政権の実現によって戦後の自民党政治が終焉したにもかかわらず、今年7月の参院選の結果は、与党・民主党の敗北、旧来の左翼議会政党の大幅な後退に帰結しました。菅政権は、沖縄の普天間米軍基地移設―辺野古新基地建設問題でも、経済政策でも、実質的に旧来の自民党政治を踏襲しています。この後退は、既成議会主義党派の批判を行ってきた「新左翼」諸党派も無縁ではありません。既存の左翼諸党派は、資本主義がその根本的危機を露わにしているにもかかわらず、危機にある資本主義に立ち向かい、それに代わる社会構想など有効な対抗的展望を打ち出して労働者民衆の反撃を組織し、未来への希望をしめすことができない限界を鮮明にしています。
職場、地域、各産業、企業の枠をこえた運動構築をめざす労働組合、戦闘的に闘う労働組合の育成強化と新しい革命主体のための闘いは今日の日本社会が求めている課題です。
労働者民衆は、今こそ、自らの労働と生活の闘いの現場から、その勝利のために、その自己解放のために、これら課題とともに自分の手で新しい革命主体の建設を検討すべき時だと、私たちは考えています。
「反資本主義」の新しい革命主体をめざす取り組みは、いまやヨーロッパ、中南米、韓国をはじめ東アジアなどで、世界的な問題意識となりつつあります。
その一つとして、昨年2月にフランスで結成された反資本主義新党(NPA)があります。約1万人の党員を有する反資本主義新党は、フランスの労働者・移住労働者・青年・女性の闘いに根を下ろした政党として、開かれた討論、統一した行動に基づき新しい闘いに踏み出しています。
私たちは、こうした世界の流れの一環として、ここ日本においても、今日の資本主義の危機と攻撃に立ち向かう闘いの中から、反資本主義=「21世紀の社会主義」の国際的展望を鮮明にし、新しい革命的政治組織のための挑戦を本格的に論議する必要があると考えます。
この挑戦は、何よりも第1に労働者民衆の自律・自発の下からの運動に根ざしたものであり、第2に労働者民衆への抑圧者に変質したこれまでのソ連・東欧・中国など革命の敗北の経験を総括・克服した新しい「21世紀の社会主義」の理念・路線を展望したものであり、第3に日本の「新左翼」固有の「病」でもある「内ゲバ主義」をはっきりと否定し、左翼諸派が過去の政治的・イデオロギー的分岐を現実の運動の中で乗り越えるべく共同実践・共同闘争を重視するものです。
こうした認識と見地に立って、私たちは、今秋11月末にフランス「反資本主義新党」の代表を招き、その経験の教訓を共有化するための国際討論集会を、韓国からの参加も歓迎して追求しつつ、計画します。
革命をめざす新しい左翼の再生への挑戦を、先行した経験を学びながら日本でもスタートさせるためです。
ともに、この企画を成功させるため、協働しましょう。
2010年10月
11月「国際労働者シンポジウム」
発起人(アイウエオ順)
遠藤一郎
国富建治
桑畑正信
高 英男
武 建一
仲村 実
星川洋史
湯川順夫
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<フランスNPAとは>
貧困・格差・差別、人権・民主主義の破壊、そして戦争と環境破壊をもたらした新自由主義的な資本主義の攻勢の中で、労働者・民衆の中から新しい左翼のための胎動が始まった。その一つの例がフランスの反資本主義新党(NPA)である。フランスでは1995年12月の公務員ゼネストの高揚以来、失業者・野宿者・不安定雇用、移住労働者たちへの社会的排除に抗する社会運動と結びついた新しい労働運動が大きく発展した。既存の共産党や社会民主主義政党がこうした闘いを支援できないどころか敵対を深める中で、こうした新しい労働者・民衆の自立的な闘いと影響力を発展させてきたのがLCR(革命的共産主義者同盟)だった。
1968年のフランス5月の闘いの先頭に立ったLCRは、2007年の大統領選挙では若い郵便集配労働者オリビエ・ブザンスノーを押したてて150万票(約4%の得票)を獲得した。それは社会党を除く左翼が、共産党をふくめて1%台に低迷したこととの対比で大きな注目を集め、その後の世論調査では右派サルコジ政権への最強の挑戦者として登場した。
歴史的なトロツキスト潮流に属するLCRは、新しい世代の労働者民衆の闘いの中から「左翼の危機、社会主義の危機」を突破する方向を探りだし、資本主義との根本的な対決への道を切り開くために、旧来のイデオロギー的な枠組みに縛られない新しい政治組織の結成に踏み込んだ。ねばり強い討論の上にLCRは新組織=反資本主義新党(NPA)に発展的に解消することを決定した。こうして昨年2月に約1万人の党員を持つNPAが結成された。NPA結成集会には欧州だけではなく韓国などアジアやラテンアメリカからも代表団が参加し、国際的注目を集めていることを示した。
NPAは激動するフランス階級闘争の先頭で奮闘している。
NPAのウエブサイトは
http://www.npa2009.org/
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