2011年02月14日00時00分掲載
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橋本勝21世紀風刺画日記
171回 もしも、その時「ウイキリークス」があったなら
本年度のノーベル平和賞候補に、告発サイト「ウイキリークス」が推薦された
理由は「言論の自由と透明性の確保に貢献した」ということ
私としても権力が隠したがる真実を果敢に暴いてみせるということで
言うだけで終わりそうな「核廃絶宣言」のオバマ米大統領より
平和賞に値すると思う
もしも、その時「ウイキリークス」があったならということで
歴史をふりかえってみよう
近いところではフセインのイラクの大量破壊兵器を
とり除くためということで開始されたイラク戦争だが
それが根拠のない情報であることが暴かれていたら
イラク戦争はなかったろう
ベトナム戦争も、北ベトナムからの先制攻撃という
トンキン湾事件がアメリカのでっちあげということが
暴露されていたら米軍のベトナムへの本格的参戦はなかったろう
そして20世紀最大の悲劇であるユダヤ人大量虐殺も
アウシュビッツで何が起こっているかが報道されていたら
ジェノサイドにストップがかけられていただろう
あのヒトラーを強烈に風刺した映画『チャップリンの独裁者』を
制作していた時のチャップリンも大量虐殺が行われていたことを
知らなかったと自伝で告白している
その時、世界で何が起こっているか、その真実を
伝えなくてはならないジャーナリズムの重要さを痛感する。
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