2011年03月12日02時21分掲載  無料記事
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社会

福島第一原発、このままでは炉心融解の恐れも  米軍に協力要請か

   東北大地震で11日午後3時42分、東京電力から福島第一原子力発電所1、2号機(福島県大熊町)で炉心を冷やす緊急炉心冷却システム(ECCS)が動かなくなった。現在、自衛隊が出動しているが、、アメリカ軍にも協力を要請している模様。原発反対の運動を続けている市民団体は12日、東電への緊急抗議行動を行う。(日刊ベリタ編集部) 
 
  朝日新聞は2011年3月11日23時29分、次のように報じた。 
 
福島第一原発で緊急炉心冷却装置が停止 炉心融解の危険 
http://www.asahi.com/national/update/0311/TKY201103110525.html 
 
  経済産業省の原子力安全・保安院によると、11日午後3時42分、東京電力から福島第一原子力発電所1、2号機(福島県大熊町)で炉心を冷やす緊急炉心冷却システム(ECCS)が動かなくなった、という連絡が入った。別の装置で炉心に水を入れて冷やしていたが、午後8時半にはそれも止まった。 
 
  炉心が十分に冷却できないと、炉心溶融などが考えられ極めて危険だ。枝野幸男官房長官は同日夜、首相官邸で記者会見し、「原子力災害対策特別措置法に基づき、原子力緊急事態宣言を発令した」と発表した。原子力緊急事態宣言が発令されるのは初めて。 
 
  保安院によると、地震で原子炉は停止したが、核燃料の熱が出続けているため、炉心に水を入れて冷やす必要がある。炉心に注水する隔離時冷却装置は動いていたが停止。緊急時には炉心を冷やす最後の手段であるECCSが長時間作動しない状態が続いた。 
 
  その後も、停電に加え、13機ある非常用のディーゼル発電機もすべてが停止し、ECCSが作動しない状態が続いている。東電は、電源車51台を同原発に向かわせ、同日深夜に1台が到着、2号機の一部の電源を確保し、水位は保たれていたことを確認した。 
 
  政府は11日午後9時23分、特措法に基づき、東京電力福島第一原子力発電所から半径3キロ以内の住民に対して避難指示を、また半径3〜10キロ以内の住民に屋内待避の指示を発令した。枝野官房長官によると、現時点で放射能漏れは確認されていないという。 
 
  また、福島第二原発の2、4号機でも津波の影響で海水冷却ポンプが止まった可能性があり、このまま止まり続けると、現在は機能しているECCSに影響を及ぼす可能性があるという。 
 
  経産省《地震による原子力施設への影響について》第8報(13日0時30分) 
http://kinkyu.nisa.go.jp/kinkyu/2011/03/030-8.html 
 
  東電への市民による抗議行動は、3月12日(土)13〜14時。プラカードを用意して東京電力本店前に集合を、と呼びかけている。! 


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