2011年03月18日13時22分掲載  無料記事
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東日本大震災

【被災地事情】1000名の避難所にストーブ4台

  被災地は大雪に見舞われました。私の住む仙台市でも−4度。セーターを重ね着し、軍手をはめ、靴下を2重にマスクをかけ防寒具を着込んで寝てます。余震が続くなかいつでも逃げる用意をしています。でも、津波で崩壊し支援の手が届かない被災者の皆さんに比べれば。。。。。(ATTAC-JAOAN 東北) 
 
  電気がきてTVが見えるようになり被災地の状況がよりリアルに感じています。「1000人の避難所に4台の石油ストーブ」・・・石巻のある避難所の様子が報道されました。数日前から避難している人を「安否情報」として放映しています。 
 
  避難している人の多くはお年寄りのようです。平日の昼間の時間帯で働き盛りの人のほとんどは仕事中で会社(多くは石巻では)のなかです。家には、お年寄りと、子供と主婦。画用紙に住所と名前を書いてテレビに向かって「東京の○○ちゃん、おバーちゃん元気だよ」と精いっぱいの笑顔を作って呼び掛けています。そしていまだ行方不明の家族にむかって「○○は大丈夫です。◎◎、△△連絡ください」。見ていて涙が出てきます。避難所の責任者は涙ながらに「食料を下さい」「水を下さい」「情報を下さい」。そして「一生懸命頑張ってます。何人かの職員も倒れています。助けてください」と。 
 
  政治家どもの悪罵と「公務員削減」の大合唱のなかにあっても、地域住民のために必死になって頑張っている(まだ家族・親族の安否すら確認できていない人もいるのかもしれません)。被災者が「助けてください」と言わなければならない「万全の救援体制」とは何なのか・・・。 
 
  1000名の避難所に4台のストーブしかない中で氷点下のなか被災者は夜を過ごしました。 
 
  「何もない」・・そうです。なにもありません。あるのはじっと悲しみに耐えて救援を待つ人々です。 
 
  今必要なのは「食と水と暖と薬品と情報」です。既に8日目にはいりました。 
 
  救援物資がないわけでなく届かないのが現状です。その原因は「極端なガソリン不足」と「トラック不足」と「政府の無責任な対応」です。 
 
  仙台の物資集積地から気仙沼(津波とその後に起こった大規模火災で壊滅的打撃を受けた港街)には「早く物資を運びたいが行っても帰れない」(トラック運転手)。また、深刻化する原発事故のなかで20キロ圏の「避難指示地域」とその後の20キロから30キロ圏の「屋内退避要請地域」の設定の中で、運転手が「放射能の恐怖」を感じるなかで30キロ圏外までしか物を運ばない(これは、運転手が悪いのではなく原発そのものを因として事故後のちぐはぐな政府対応にある)。 
 
  そのために物資を手に入れるために福島県郡山市、または宮城県亘理の集積地まで取りに行かざるを得ない。しかし、そこでも「ガソリン」「輸送車」「運転手」の確保が問題になっている。「(政府が)屋内避難の指示をしてそのままにして30キロ圏を打ち出したために何もはいってこなくなった。このままでは街ごと餓死するしかない」と。 
 
  東京では買占めが拡がっていると聞きます。給油所に車が殺到し多くのガソリンを入れているという報道を聴きます。東京をはじめ全国の皆さんにお願いです。「被災地の人のために10%削減(我慢してガソリンを送ろう)」をと。 
 
  40リットル入れようと思ったら被災地を想って下さい。そして36リットルで我慢して4リットルを被災地に!心からのお願いです。 
 
  生活用品も不足しています。被災者は割りばしを「マイ箸」として大事に使っています。買い占めるのではなく無駄なく有効に使って、被災地にまわして下さい。ミルク、おむつ、医薬品(寒さと緊張の中で体調を崩す避難者が増えています) 
 
  政府も供給増加策を打ち出しました。それはそれでいいのですが地方の町や村でガソリンスタンドの閉鎖が相次いでおり灯油を買う場所が無くなっていると言う事。 
 
  地下タンクの耐用年数で交換(法律で決まった)が必要だが「約2000万円」と言われる費用を個人店は出せず「廃業」に追い込まれているのと大資本のスタンドは儲けが薄い地域のスタンドを閉鎖。一人暮らしの老人は暖を取るすべがない実情に何の手だても無いのだろうか?行政が「目張り、気配りができない」状況は「平成の大合併」が作りだした行政と地域社会の乖離の問題です。 
 
  3月は「奇数月」です。つまり年金が支給されない月です。農業、漁業、小売店主などの人々は「国民年金基礎額」でおよそ「月額66000円」。偶数月に2カ月分支給の中でやりくりして2カ月を過ごしています。今回の震災は其のやりくりを困難にします。つまり「余計な出費」が積み重なるので何かを減らさなければならない状況。特に東北は「農業」が中心ですからちょっと心配です。 
 
  全国から多くの救いの手が届いています。しかし受け入れ側の行政が崩壊し機能停止の状況や余力がなく殺到する災害ボランティアに対応できない状況(受付中止)も出ています。本当に人の力が欲しい。できれば行政にではなく皆さんの情報網を駆使して孤立している避難所に力を届けていただければと思う。やらなければならないことはたくさんあります。でも人手が足りないのが現状です。被災地の病院でも「介護士」が足りなくて十分なケアができないと報道されました。 
 
  医者も不足しています。政府は「外国人医師の医療行為」を「医師法」と言う障壁が阻んでいることにもたもたとしています。それこそ彼らの好きな「超法規的措置」でやればとおもうが?ちょっと愚痴っぽくなりましたが、吐き出しようのない怒りが・・・! 
 
今から食料の買い出しです。何か動いていないと気がめいるのでいいストレス解消にもなります。それではまた。 
(2011年3月17日) 


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