2011年03月24日13時21分掲載  無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=201103241321014

橋本勝21世紀風刺画日記

175回 計画停電は、原発は必要のキャンペーンではないか

まるで敗戦直後の日本へタイムスリップしてしまったのではないかと 
電気の消えた真っ暗闇の中で思った 
東京電力による計画停電である 
3時間ほど電気のない生活を強いられるのだ 
 
3月11日に起こった東日本大震災、そして大津波という「想定外」天災 
さらにそれに追いうちをかけるような福島第1原発の事故 
1号機から4号機まで制御不能、冷却機能を失い、さらに炉心溶融の危機と 
最悪の場合、漏れ出した放射能で福島が、東日本が、日本列島全体が汚染される 
 
そう、地震列島の日本の上に原発がししめいているのは 
危険だと以前から指摘されていた 
それが現実となってしまったのだ 
進行中だった原発ルネッサンスなる原発推進の動きは 
急停止ということになるだろう 
そして脱原発が実現してほしい 
 
だが原発事故を伝えるテレビでは学者(なぜか東大教授が多い)が 
それほど深刻なことにはならないだろうという無責任なコメントをくり返し 
さらにキャスターが日本の電気消費量の30%を供給しているのは原発だという 
つまり原発がなかったら電気のない生活をおくることになるということ 
 
そして計画停電による真っ暗闇の状態が庶民の不安をかきたてるのだ 
かくて東京電力による計画停電は「やはり原発は必要」だという 
キャンペーン広告として絶大の効果をあげるのだ。 


Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
  • 日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
  • 印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。