2011年04月06日12時31分掲載  無料記事
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東日本大震災

放射能汚染水の放出、地元漁協には直前にファクス1枚 米政府とは事前協議

   低濃度の放射性物質を含む汚染水を福島第一原発から海に放出したことに対し、福島県内の漁協関係者の間では、東電や政府への怒りが渦巻いている。放出に関する東電からの連絡は直前にファクス1枚で知らされただけ。地元紙『福島民報』は6日のオンライン版で「漁業者を愚弄(ぐろう)している」との怒りの声も上がっている」と報道している。その一方で、韓国の有力紙『朝鮮日報』は「日本政府は汚染水の放出について事前に米国と協議」と報じた(日刊ベリタ編集部) 
 
  全国漁業協同組合連合会(全漁連)の服部郁弘会長は6日午前、都内の東京電力本店で同社の勝俣恒久会長と会談、抗議した。服部会長は6日午後には、松下忠洋経済産業副大臣とも会談し、政府に対しても抗議する。 
 
  茨城県漁業協同組合連合会(県漁連)は5日までに東電に対して抗議文を出し、放出停止を要請した。いわき市漁協は5日の緊急対策会議で国と東電に放出の経緯や具体的な補償などを求める要望書を提出することを決めた。全漁連は今後、原発事故による漁業収入の減収などを補償するよう東電に求める構えだ。 
 
  一方、韓国の有力紙『朝鮮日報』は「日本政府は汚染水の放出について事前に米国と協議」し、「米国側は「(低濃度の)汚染水を処理する方法がなければ、ためておくよりも海に放出する方が現実的」として日本政府の案に同意した」と報じている。同紙によると、韓国政府にはいっさい事前連絡はなかった。 


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