2011年05月05日16時53分掲載
無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=201105051653294
核・原子力
反原発集会に長蛇の列、参加できなかった人のために講演録を紹介します
4月29日東京・お茶の水の明治大学で開催された「終焉に向かう原子力」第11回は、主催者の予想をはるかに超える2500人余りが集まった。主催は「終焉に向かう原子力」実行委員会と「東海地震の前に浜岡原発を停止させよう首都圏アクション(浜岡アクション)」、現代史研究会で週刊金曜日が協賛した。講師は京都大学原子炉実験所の小出裕章氏と作家でジャーナリストの広瀬隆氏。参加できなかった人のために講演録を紹介する。(上林裕子)
主催者側は当初の会場を2度変更し、参加者が増えても対応できるようにと1200人が入れる会場に変更した。しかし、予想をはるかに上回る人々が参集した。
主催者側が「あと200人を数えて入れます。それ以上は入れません」と言うと、後方に並んでいた人はあきらめて帰ったが「もしかしたら入れるかも」と淡い期待を抱いて500人近い人が残った。
しかし、主催者側からは「申しわけありません、これ以上は」と入場できない旨のお知らせが…。「音声だけでも聞けないか」「せっかく集まったのだから、入れなかった人でリレートークをしてはどうか」などの意見も出たが、立ち去り難く人々が残っていると、今日の講師の1人、小出裕章氏が挨拶におりてきた。
小出氏は「原発は絶対安全と言われてきたが、私は決してそんなことはない、機械ならいつか壊れる。そう思って主張してきたがこういう事態になってしまったのは自分の力不足。原子力に携わる者の1人として皆さんにお詫びしたい」と深々と頭を下げた。参加者の中から「悪いのは俺達だ。先生じゃない!」の声が上がった。
原発は危ない、いつか事故が起きる…と思いながら、何とかなるだろう、JCOももんじゅも柏崎も危なかったけど何とかおさまった、と思っていた多くの大人たちが心の中で「悪いのは自分だ」と思い、今こそ行動しなければ、と思っている。それがこの日の長い長い行列になった。
当日の講演は以下のサイトで
浜岡現状報告 http://vimeo.com/23128295
小出裕章氏講演 http://vimeo.com/23141252
広瀬隆氏講演 http://vimeo.com/23136531
Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。