2011年06月12日01時23分掲載
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欧州のクラシックジャズバンド
ディキシーランドジャズを演奏しながら欧州をいくバンド、「ディキシーランド・クラッカージャックス」(Dixieland Crackerjacks)。大不況にもめげずニューオーリンズの明るいジャズを演奏している。
もともとオランダのバンドだが、ドイツ、フランス、英国、ベルギー、ポルトガルなど欧州各地で演奏してきた。CDが何枚かあるほか、テレビにも出演している。その理由は音楽のクオリティの高さにある。1996年と2004年にはディキシーランドジャズの故郷ニューオーリンズでも演奏した。
http://www.youtube.com/watch?v=QSc1bhcYrpk
バンドの発端は1994年にオランダのライデンで行われたジャズコンテストだ。初参加したらいきなり優勝。2年後にはプロのバンドに転じた。バンドリーダーはバスサックスのBert Brandsma氏。1994年の創設メンバーはBrandsma氏とトランペットのMichel Miller氏の二人で、後のメンバーは入れ替わってきた。
編成は変化するが基本はトランペット、サックス、トロンボーン、バンジョー、ドラム、それにスーザホーンだ。
http://www.youtube.com/watch?v=HyFTQzeiDh0
バスサックス奏者のBrandsma氏はクラシック音楽とジャズの両方でBachelors degrees を取得している。ジャズに魅入られたのは早くも12歳の年だった。彼はこのジャズバンドを設立する前に、アメリカのThe Storyville BrassbandやDukes Dixielandなど、一流のジャズバンドで演奏した豊富な経験がある。サックスからクラリネットに楽器を持ちかえることもある。
クラシック音楽の演奏家としてもケルンオペラハウスで100回を超える演奏を行うなどの経験を持つ。こうしたプロとしての下地があったおかげで、ライデンのジャズコンテストでも初回で見事優勝という幸運なスタートが切れたのだろう。
ちなみにトロンボーン奏者のSelena Kuiperさんはオランダでも珍しい、ジャズトロンボーンでmasters degreeをとった女性で「スライディング・セレナ」のニックネームがある。トロンボーンを始めたのは8歳の年。本当はドラムをやりたかったそうだが、父親がドラムだとやかましくなると思い、トロンボーンにさせられたのだという。16歳の年にコンセルバトワールに入学してトロンボーンについて学んだ。Bachelor degreeを取得したのち、さらにロッテルダムのコンセルバトワールに入ってMasters degree を取得した(オランダでジャズトロンボーンでMasters degreeを取得した最初の女性だそうである)。彼女はリーダーのBrandsma氏の奥さんでもある。
そのほか、ドラムのLielian Tanさんは両親がインドネシアの出身だ。バンジョーはKoos Greven氏.
ユーチューブにも演奏を多数UPしているため、海外からCDの注文が多数寄せられている。このバンドを聞いていると元気が出てくる。
■ホームページ
http://www.dixielandcrackerjacks.com/html_eng/fr-crackerjacks-eng.html
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