2011年08月06日09時56分掲載  無料記事
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市民活動

「ナノ祭り」 〜震災の影響で中断、4か月後の明日実現〜これからの町の生き方を問う

  明日、「ナノ祭り」というお祭りが埼玉県三郷市で行われます。お祭りと言っても盆踊りではなく、ステージでいろんな人が踊りを披露する祭りですが、主宰しているのが高次脳機能障害の患者家族を支援してきた「ナノ」というNPOで、代表の谷口眞知子さんにも高次脳機能障害になった長男がいます。 
 
  ジャズダンスの教室を開いていた谷口さんは、高次脳機能障害の人々も、普段教えている主婦やOLたちと一緒に踊ったら楽しいんじゃないか、と思うようになりました。今は、三郷市のステージで行っていますが、2001年にナノが発足してから、表参道のよさこいソーラン大会に参加するなど、さまざまな場所で患者やその家族とダンス教室の生徒たちが一緒に踊ってきたのです。 
 
  障害を持っていると、どうしても家族は患者を外に出すまいとしたり、本人も閉じこもってしまったりと内向きになってしまう傾向があります。そうしたマイナス面を踊りを通して、昇華していこうというのです。すでに障害を持ってしまった人たちのためだけではなく、いつかは加齢とともに障害を持ちうるすべての人のためでもあるというのが谷口さんの信念でした。最初は小さな試みでしたが10年がたち、すっかり恒例の行事となったのです。今年のナノ祭りは当初、4月の予定でしたが、地震で延期となり、いよいよ明日の午後1時から始まります。以下は4月のナノ祭りが延期になった時の谷口さんのメールから。 
 
  「辛く、重たく、悲しい話を身近に感じる日々が続いています。 この度の地震で被災された皆様、ご家族の皆様に心よりお見舞い申しあげます。 
  4月10日第5回ナノ祭り開催の予定でいました。 各チームそこに向かっての稽古、総稽古に励んでまいりました。 けれども3月11日の東日本大地震の発生により、いまだ余震、緊急地震速報に怯える毎日が続いています。 
 三郷市文化会館、舞台事務所と協議した結果、今回は延期をすることに致しました。 4月いっぱい会館は停電も含め予定がつかず、確実な再開の見通しがつかないということです。 
 
  私達ナノとしては、舞台において、照明、音響が大きな要素を占めること、今のこの事情の中で電力を使うことははばかられることも含め、4月10日の開催は中止とさせていただきます。 
 
問題は大ホールの予約。 1年前から予約が始まります。7月まで全て、日曜、祭日は予約されていて全て埋まっています。 当初の予定から大幅に変更になりますが、8月7日(日)午後1時から、ナノ祭り「おしゃべり図書館」を開催いたします。 
 
何卒ご了承いただきたくお願いいたします。 
谷口 眞知子 よさこい実行委員会、ナノ家族会一同 」 
 
■場所: 三郷市文化会館大ホール 埼玉県三郷市早稲田5-4-1 Tel:048-957-2511 
■日時  8月7日 午後1時〜 
■入場料: 1,000円(チケット代) 
■主催: 地域で共に生きるナノ 〜Brain Injury Network〜 
■後援: 三郷市、八潮市、三郷市社会福祉協議会、八潮市社会福祉協議会  スペシャルオリンピックスみさとを支援する会 
 
■内容: 
<参加して戴ける皆様> 
★ダンス・・・チーム・ナノ 、スタジオウィ、八潮余暇活動トライ、彩楽美、三郷よさこい来夢、 バーズ、ウェーブ三郷 
 
★ピアノ演奏  川島英一郎 
 
★阿波踊り   おきらく連 
 
★うた イーディー・オオツ(ダンスマインド主宰) 
 
★朗読  中村真理 
 
★スライドショー   実葉入秋&子ネコじいさん 
 
<ナノ講座のご案内> 
  木工教室・ペンづくり教室・木工旋盤教室・織物教室・電気溶接教室・ 鍛冶屋教室・Uコン飛行教室 
  講師 川上泉(DIY工房IZUMI) 
 トールペイント&アロマ&雑貨&お楽しみ教室 
  講師 中川敦子 
 
<展示即売(ロビーにて)> 
  シーちゃんのスリックス:シーちゃんが一針、一針編んだあったかスリックス。 ナノ手作り雑貨 
 
■地域で共に生きるナノ 
  〜Brain Injury Network〜 
http://nanojp.jimdo.com/ 
■記事「埼玉県三郷市の小さなカフェ」 
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201106051457170 


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