2011年08月17日02時19分掲載  無料記事
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文化

チリのデモと作家イサベル・アジェンデ

  チリの新聞「ラ・テルセラ(La Tercera)」より。チリでは公教育の充実を求める学生、教師、親たちのデモが盛んになっている。その余波を受けたのが「精霊たちの家」などの作品で知られるチリの作家イサベル・アジェンデ(Isabel Allende)さんだった。 
 
  この8月、アジェンデさんはサンチアゴで2010年度の国民文学賞を教育省から受賞するため自宅のあるSausalito(米、カリフォルニア州)からサンチアゴ入りする予定だった。ところが、一連のデモのために授賞式は延期に・・・。しかし、アジェンデさんは予定通りサンチアゴ入りすることにして、旅の目的を新刊小説のPRに急遽切り替えた。 
 
  アジェンデさんがサンチアゴ入りしたのは日曜日。アジェンデさんはラ・テルセラ紙のインタビューに、学生支援を表明した。 
 
  「良質の教育を無償で受けたいという学生の要求はもっともな要求です。利益を追究する新自由主義は(教育に)機能しません。思うにチリで今起きていることは氷山の一角です。その奥に潜む本質的な問題は機会が平等に与えられないことだと考えています」 
 
  記事で印象深かったのは、チリに限らずロンドンでもスペインでも世界各地で若者が文化の革命を行っている、というアジェンデさんの分析である。その背景として政治指導者の欠如が挙げられている。 
 
  アジェンデアジェンデさんは地方都市で新刊書「マヤのノート」のPRをした後、8月29日には首都サンチアゴで出版キャンペーンを行う予定だ。 
 
http://diario.latercera.com/2011/08/16/01/contenido/cultura-entretencion/30-80346-9-isabel-allende--el-conflicto-estudiantil-es-la-punta-del-iceberg.shtml 
 
■イサベル・アジェンデ(1942−) 
  「パウラ、水泡なすもろき命」「エル・バーナ」「天使の運命」「精霊たちの家」など。故サルバドール・アジェンデ大統領はイサベル・アジェンデさんの父親のいとこにあたる。米国人と結婚してサンフランシスコに近いソーサリトに住んでいる。 
(ウィキペディアを参照した) 


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