2011年09月01日20時58分掲載
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核・原子力
【たんぽぽ舎発】東京電力による業務上過失致死傷罪について―JR福知山線転覆事故(死者多数)での社長起訴をみならえ!
◆ 地震と原発事故情報 その158 ◆
北海道電力・泊2号炉が8月26日より定期検査の為運転停止
残る稼動中原子炉はあと13基
★1.東京電力による業務上過失致死傷罪について―読者も賢明な判断を!JR福知山線転覆事故(死者多数)での社長起訴をみならえ!
★2.野田佳彦新代表について―源八おじさんより
安全な原発・原発輸出もいいと言う、バリバリの原発推進派
★3.秋から春までは原発を全部止めよう
東京電力の電気があり余っている事実
★4.学習会と集会・デモの案内
イ 学習会(スペースたんぽぽ)
ロ 集会・デモ
★1.東京電力による業務上過失致死傷罪について―読者も賢明な判断を!JR福知山線転覆事故(死者多数)での社長起訴をみならえ! 槌田 敦
槌田敦さん(物理学者。核開発に反対する会代表)が、福島原発事故の「解明と分析」をすすめられて、近日、本を出される。そのうちの第3章「東京電力による業務上過失致死傷罪」については、8頁にわたって、内容の濃い記述がされている。それを3回にわけて紹介したい。1回めは全体の目次と1項、2回めは2−10項、3回めは、11−20項を紹介します。
全目次
1.刑事事件としての福島原発事故
2.双葉病院、患者440人、避難死45人
3.福島事故で自殺者つづく
4.福島県住民に対する放射能加害
5.事故の原因は、東京電力による「安全費用の節約」
6.立地条件の改悪と防波堤を形ばかりにした罪
7.原子炉計測を7時間も不可能にした罪
8.水素結合器を改善せず、また水素逃し口を作らず、建屋を水素爆発に至らせた罪
9.高圧注水系電源を改善しなかった罪、勝股恒久
10.1号機、非常用復水器の欠陥を放置した罪、勝股恒久
11.2−6号機、残留熱除去系から蒸気凝縮系を削除した罪、勝股恒久
12.1号機で高圧注水系を使用せず、燃料崩壊に導いた罪、吉田昌郎
13.2号機でも高圧注水系を使用せず、海水注水で格納容器を破裂させた罪、吉田昌郎
14.3号機、海水注入に拘り、ECCS低圧注水系を使用しなかった罪、 吉田昌郎
15.4号機、事前許可の工程表に反して、原子炉に核燃料運び込みの疑惑、吉田昌郎
16.労働者のずさんな被曝管理により、高線量の被曝をさせた罪、吉田昌郎
17.民事事件としての福島原発事故
18.東京電力は、すべての有価資産を売却して、事故対策と被害者保障に当てよ
19.東京電力は、巨大事故での被害の大きさを知っていた
20.未必の故意としての原発災害
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2章で述べたように、東京電力福島第一原発の業務上の過失により、多くの人々が死にまた心に深い傷を負わせられた。これは刑法第211条「業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、5年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金に処する。重大な過失により人を死傷させた者も同様とする」による業
務上過失致死傷罪である。
これと同種の事件に、JR福知山線転覆事故でのJR西日本社長の起訴がある。2005年4月25日、乗客・運転士107名が死亡した、いわゆる「尼崎事件」で、2007年7月8日、当時の安全担当役員だった山崎正夫社長を業務上過失致死傷罪で在宅起訴した。
以下、東京電力による犯罪を詳述する。
★2.野田佳彦新代表について―源八おじさんより
安全な原発・原発輸出もいいと言う、バリバリの原発推進派
民主党の野田佳彦新代表が誕生しました。野田新代表は原発についてどういうスタンスなのでしょうか。現在発売中の月刊誌『文藝春秋』2011年9月号に、野田新代表の文章、「わが政権構想」というのが掲載されているので、ちょっと引用してみましょう。
○(以下引用)
電力は日本社会の「血液」そのものです。
震災後に計画停電が行われた首都圏の混乱は、その現実をまざまざと見せ付けました。
政府は現在、計画停電を起こさない方針を明らかにしています。
しかし、日本の電力不足は日に日に悪化する懸念があります。
東日本に加え、関西電力など西日本地域も不足しています。
現在稼動している原発は来年四月までには、すべての発電所が定期検査を迎えます。
これらの原発が再稼動しない場合、電力の予備率はさらに悪化します。
(中略)
政府には電力を安定的に供給する体制をつくる責任があります。
厳しい現実を直視すれば、安全性を徹底的に検証した原発について、当面は再稼動に向けて努力することが最善の策ではないでしょうか。
(引用ここまで)
○さらに野田新代表は原発輸出についても肯定的な意見を述べています。つまり、バリバリの推進派ということです。もちろん海江田氏も前原氏も推進派ですから、誰に転んでも大差はなかったのです
が。震災から5か月が過ぎ、国民も原発の恐怖について、喉元を過ぎ、熱さを忘れつつあります。そろそろ政治も、「なんちゃって脱原発」から「推進」へと舵を切りはじめたのでしょう。ここで「NO」と声を上げなければ、原発は止まりません。なので野田氏の文章にツッコミを入れたいと思います。
△電力は日本社会の「血液」そのもの(まあそうかも知れない)
△計画停電が行われた首都圏の混乱(あの時期に計画停電する必要があったかどうか検証しなさい)
△政府は現在、計画停電を起こさない方針(電気が余ってんだからあたり前でし ょう)
△日本の電力不足は日に日に悪化する懸念(嘘つけ!余ってんじゃねえか!)
△原発は来年四月までには、すべての発電所が定期検査(そのまま止めよう!)
△原発が再稼動しない場合、電力の予備率はさらに悪化(何も対策しなけりゃね)
△政府には電力を安定的に供給する体制をつくる責任(当たり前だ!)
△安全性を徹底的に検証した原発(ほう、そんなのが実現可能なの?)
△当面は再稼動に向けて努力することが最善の策(最悪の策だよ)
みなさんもどしどし突っこんでくださいね。
★3.秋から春までは原発を全部止めよう
東京電力の電気があり余っている事実
メールマガジン読者 神奈川 長尾高弘
たんぽぽ舎さま
いつもメールニュースありがとうございます。今日は電力があまっていて東電が電力制限令をやめたがっているというニュースが載っていましたが、まもなく秋になろうとしております。
秋から春は、夏のように需給が逼迫すると電力会社や経産省が主張する余地すらないと思います。唯一、冬がピークだと主張している北電がありますが、冷房は電気でしかできませんけれども、暖房は石油やガスの方が主力で、電気は従属的なものですから、仮に北電で逼迫したとしても、ほかの電力から送電すれば十分間に合
うはずです(素人でも、自信をもって言えるのではないかと思います)。
だとすれば、秋からの運動として、秋から春までは原発を全部止めようと提起することも可能なのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。もしそれが実現できれば、夏だけ原発を動かすことの無意味さを誰もが感じると思います。そうすれば、早期の脱原発が実現します。
運動の柔軟性を示すことにもなりますし、敵に足下をすくわれる危険も少ないと思います。
ご検討いただければ幸いです。
★4.学習会と集会・デモの案内
イ 学習会(スペースたんぽぽ)
・9月5日(月) お母さんお父さん向け保育付放射能講座第3回 放射能と食品
講 師:安田節子(食品研究家)
保育士:大竹なのは・中村徹(たんぽぽ舎)
15:30開場 14:00開会〜16:30 資料代\800
・9月15日(木) 原発の焦点を切る (再稼働、空母、臨界事故)
講 師:山崎久隆(たんぽぽ舎)、柳田 真(たんぽぽ舎)
18:30開場 19:00開会〜21:00 資料代\1,000
・10月3日(月) 東京電力を刑事告発して、他
講 師:明石昇二郎(ルポライター)、槌田敦(物理学者)、
広瀬隆(ビデオ出演)
18:30開場 19:00開会〜21:00 資料代\1,000
ロ 集会・デモ
・9月9日(金) 9.9こどもキューキューアクション!!
〜経産省&文科省に抗議〜
主催:東電前アクション
18:30 文科省休館前
19:30 経産省別館前
・9月11日(日) 再稼働反対・脱原発! 経産省を人間の鎖で囲もう!
主催:9・11再稼働反対・脱原発!全国アクション実行委員会
13:00 日比谷公園・西幸門集合(霞ヶ関駅、内幸町駅)
13:30 デモ出発(新橋方面/東電前など通り日比谷公園まで)
15:30〜17:00 経済産業省(保安院)を1万人の「人間の鎖」で包囲!
・9月19日(月) 9・19「さようなら原発 5万人集会」
主催:「さようなら原発」一千万人署名市民の会
会場:明治公園(東京都新宿区霞ヶ丘町6)
13:00 ライブ
13:30 集会
14:15 パレード
・ 9月25日(月) 米原子力空母は出ていけ
11:00 ヴェルニー公園(京浜急行塩入駅下車5分)
11:50 デモ出発
・ 9月30日(金) 臨界ヒバク事故12周年行動
主催:9.30実行委員会
10:00 経産省別館前で追悼集会
18:30 スペースたんぽぽで学習会
たんぽぽ舎 たんぽぽ舎は、月曜〜土曜−
13:00〜20:00のオープンです。
日曜・休日は、お休みです。
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