2011年09月04日00時59分掲載
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アフリカ
ロシアがリビアのNTCを承認 勝利の分け前分割が始まる ロシアは100億ドルの権益を守る姿勢
NATOの軍事介入に批判的だったロシアだが、「ボイス・オブ・ロシア」によればロシア政府は反カダフィ派のNTCをリビア唯一の代表として承認した。この声明は9月1日に発表された。
ロシア政府のアフリカ担当官、Mikhail Margelov氏はパリで63か国が参加して行われたイラク復興のための国際会議の時、個別にNTCのAbdel Jalil氏と会談し、政治経済を話し合うためにモスクワに招待した。一方、メドヴェージェフ大統領はMargelov氏に復興協力のためにトリポリ入りを勧めた。パリの国際会議では国連がリビア復興の要になることを参加国の大半が承認した。
VORの報道から、ロシア政府はカダフィが最早復活しえないと見切りをつけたようである。NATOを中心とする西欧諸国は勝利の分け前の分割を始めている。しかし、ロシア政府は、NATO諸国がロシアが軍事介入に参加しなかったことを理由に、分け前からのロシア外しを画策していると警戒しているようである。
VORによればロシアがカダフィ政権時代に結んだ軍事上の契約は45億ドルに上る。さらにSirteからベンガジまでの高速鉄道の建設受注額は22億ユーロに上っている。これらがリビアの政権交代によって凍結しかねない。さらにリビアへの3つのエネルギー関連の投資総額が10億ドルに上っているという。それらをあわせるとロシアがリビアに持つ権益は総額およそ100億ドルに上る、とアナリストのStanislav Tarasovは氏がコメントしている。
ロシア政府はリビアにおけるロシアの権益を守る構えだ。http://english.ruvr.ru/2011/09/03/55604006.html
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