2011年09月08日15時02分掲載
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核・原子力
【たんぽぽ舎発】IAEAに権限も責任も無い 日本の原発の再稼働をねらって、IAEAを利用しようとするのは誤り
◆ 地震と原発事故情報 その164 ◆
★1.IAEAに権限も責任も無い
日本の原発の再稼働をねらって、
IAEAを利用しようとするのは誤り
★2.浜岡原発の停止、玄海原発の再稼働問題、マスコミ、
電力会社は「電気が足りない、電気が足りない」と
大合唱でしたが、夏が終わってみれば、原発の
再稼働無しでも問題ありませんでした
★3.東京を駆け抜ける核燃料輸送車を観てゾッとする
悪寒と戦慄を覚えた私
今後も一般映画館で観られない映像の公開を望む
★4.9/11BE−IN明治公園・夕方からはキャンドルタイム
メルトスルーから半年、放射能放出・拡散が止まらない
政治・教育・医療・報道を問う
★5."戦犯"3人を憤怒直撃!
これで電気料金10%アップなど許せるか
「15m超の津波試算」を闇に葬った東電トップ
★1.IAEAに権限も責任も無い
日本の原発の再稼働をねらって、
IAEAを利用しようとするのは誤り
原田 裕史
○ 政府はIAEAによる再チェックという「言い訳」をしていますが、これは国連に夢を見る日本人の国民性を利用した空論です。IAEAはNPT条約加盟国の査察を行いますから一見原子力規制に権限を持っているように見えますが、核拡散の調査をするだけです。原発の安全性に関して調査をすることはありませんし、権限もありません。
IAEAとしては「ちょっとオブザーバーとして意見しただけだよ」という立
場での意見はあるでしょうが、責任をとるような体制もありません。責任が無い機関が「お墨付き」などというのはへそが茶を沸かします。本来、独立国家である日本国政府が責任を持たなければいけない事柄を、国際機関に責任転嫁することはできません。日本国政府が責任を持って、原発を止めて解体するまで、また、その後の核のゴミも取り扱わなければいけません。
政府に責任をとる器量が無ければ、即刻停止しなければなりません。 以上
○原発安全評価:「IAEA再チェックも」鉢呂経産相、再稼働へ「お墨付き」
鉢呂吉雄経済産業相は4日のNHKの討論番組で、定期検査などで停止した原
発の再稼働について「安全評価(ストレステスト)の結果を国際原子力機関(I
AEA)に再チェックしてもらうことも含めて、立地自治体の住民の理解を得る作業を丁寧に行う」との方針を示した。
原発再稼働に絡んでは、菅前政権がストレステストで安全性を確認した上で、首相と経産相や原発事故担当相ら関係閣僚が最終的に再稼働の可否を判断する方針を決定。しかし、最終判断の具体的な基準は示されていない。福島第一原発事故の深刻化で立地自治体や住民に不安が広がる中、鉢呂経産相は安全性を担保する措置としてIAEAのお墨付きを得る案を示したものと見られる。
また、鉢呂経産相は中期的なエネルギー基本計画の策定に絡んで、従来は非公
開としていた経産省の総合資源エネルギー調査会での議論を公開する意向を表明。
番組終了後、記者団に対して「これまでの原子力政策に批判的な方も含めて大胆に(調査会の)人選を見直す」とも述べた。(9/5毎日新聞より抜粋)
★2.浜岡原発の停止、玄海原発の再稼働問題、マスコミ、電力会社は
「電気が足りない、電気が足りない」と大合唱でしたが、
夏が終わってみれば、原発の再稼働無しでも問題ありませんでした
原田 裕史
○ 日本の電力消費の最大値は夏に記録されますので、9月の第2週になれば、
まぁ大丈夫です。9月4日に伊方原発1号基が止まりました。原発は13か月以内に1回は検査をすることになっていますので、その時に再稼働を許さなければ自動的に脱原発が実現します。8割の原発が止まり、残りは11基です。稼働中の原発の電力をすべて合わせて986万kWにしかなりません。
既に東北電力(全4基)、中部電力(全3基)、北陸電力(全2基)では稼働中の原発は0です。東京電力(全17基)も稼働中は2基のみ、「86%脱原発済み」です。この後9、10月はしばらく止まる予定はありませんが、年内にあと5基止まるでしょう。来年春には全機が停止します。
○ 今後電力会社は再稼働への圧力を高めるでしょう。原発の発電コストは火力発電所よりも高いのですが、今年に限れば原発用の燃料を仕入済みのところに火力の燃料を買うわけですから短期的にはお金が掛かります。これは原発という間違ったエネルギーを選択したことのコストです。廃棄物のリスクを考えると、一日余計に動かせば一日余計に核のゴミが作られます。100万kW級の原発を1日動かすと広島型原爆3個分程度の核のゴミが作られます。
このまま間違ったエネルギーを使い続けると、核のゴミという負の遺産を子孫
に押しつけることになります。また事故のリスクも当然あります。将来のリスクを減らすために、一日でも早く、一基でも多く、原発を停止しましょう。
★3.東京を駆け抜ける核燃料輸送車を観てゾッとする悪寒と戦慄を覚えた私
今後も一般映画館で観られない映像の公開を望む
横浜市民 Shige
「今まで一般映画館などでは上映しない、ましてやツタヤなどでもレンタルで
きるはずもない映像が3本500円で見られると、仕事の疲れも忘れてわくわくしながら、放映会場であるたんぽぽ舎4階に足を運びました。中でも私のお目当ては、『東京を駆け抜ける核燃料輸送車』。これは2004年に公開された『*東京原発*』のワンシーンを彷彿とさせるものであり、耳情報としては知ってはいました。しかし、ドキュメンタリーのかたちで実写をみたのは初めてで、核燃料を満載したトラックが私達の身近な生活空間や、高速道路をこともなげに走り回っている様には体中の血がざわつく様な妙な悪寒と、戦慄を覚えました。無防備な市民生活に、横転事故や、追突事故でも起こしたらと想像した
だけでも体の奥底から怒りがこみ上げてきました。
こんな危険な事が身近に行われているなんて、多くの国民には知るよしもあり
ません。政官財学報の無自覚な思考停止には辟易とするとともに、現在行われているこのような事がどれだけ危険な事かを知っていて、見て見ぬふりをしている、原子力村の経産官僚や電力会社の病理事例が顕在化したものの一つではないでしょうか。
このように、一般映画館やレンタルDVDなどで見ることの出来ない貴重な映
像の公開はとても歓迎いたします。是非とも積極的に行っていただきたいと思い
ます。」最後に、主催者の方に感謝するとともに、解説をしてくださったたんぽぽ舎副代表、山崎様の深い知識に敬意を表します。ますます有意義で興味深いものの上映と解説を期待してやみません。
★4.9/11BE−IN明治公園・夕方からはキャンドルタイム
メルトスルーから半年、放射能放出・拡散が止まらない
政治・教育・医療・報道を問う
市民科学の公正なリスク評価に基づいた完全な安全基準による規制、
東日本若者子どもの健康最優先!
当然明確になった制御不可の原子力からの撤退!
地震の前に全廃炉!大自然を返せ!!
「愛と平和、自然との共生を語る若者たちの夜」
原爆の残り火を子ども達と共に灯すと会場一杯に
光のピースマークが浮かび上がり、祈りの夜が満ちていきます。
竹村英明氏:「原発再稼働、全部止めても電気は足ります」
山崎久隆氏:「汚染をさけて暮らす具体的な方法」
柳田 真氏:「子供たちの未来のために:引き継ぎたい事」
911-919Actionの報告や告知もしっかり行います
http://be-in-tokyo.net/ プログラムページ更新中
*電源廃プラ用ペットボトルキャップ持って来てくださーい!
*西日本からの安全野菜大量入荷予定(買い物袋!)
*明治公園の放射線量も測定します!
メルマガ読者 星川まり
★5."戦犯"3人を憤怒直撃!これで電気料金10%アップなど許せるか
「15m超の津波試算」を闇に葬った東電トップ
(前略)
○東電が、福島第一原発に高さ15m以上の津波が到達する可能性があることを、
2008年に試算していたことが判明した。そして、当時、原子力・立地本部副部長
だった武藤氏や、原発担当の武黒一郎副社長(当時)らはこの試算を知りながら、
何の対策も取らなかったのである。試算結果が原子力安全・保安院に報告されたのは、3年も経った、奇しくも東日本大震災4日前の今年3月7日だった。
8月24日に行われた東電の定例会見では、この件に記者からの質問が集中した。―津波の高さの想定がどうだったのかという質問が、震災後何度もあったが、震災の直前の3月7日に(保安院に)説明していたのであれば、なぜこれまで(こ
の試算結果を発表しなかったのか。「事故前にどういった考えで地震、津波を考えたか調査を進めているが、社としてどこまで確認できていたかについては確認した上で説明できれば……」
―松本さん自身は把握していないのか。「私はさきほどの質問で知った次第です」
質問に答える松本純一原子力・立地本部長代理の歯切れはいつにもまして悪く、
通常1時間ほどで終わる会見は、中断をはさみ予定時間を大幅に超過した。
○「試算について、東電は『調査研究なので、そもそも公表する予定はなかった』という態度を貫いています。さらに『3月11日以降は、事故調査委員会が立ち上がって我々の活動が調査対象となったので、私どもからの公表は控えた』と、事故調のせいにしてかわす姿勢をみせたのですが、記者から、『事故調を隠れ蓑にするな』と鋭い指摘があり、東電側も会見を中座して確認に追われる場面がしばしばありました」(全国紙社会部記者)
そもそもこの試算が行われたきっかけは、2006年9月に国の耐震設計審査指針が改定されたことがきっかけだった。津波に対する安全性に関する文言も明記され、原子力安全・保安院が、各原発の耐震安全性の再評価を求めたのだ。それに基づいて行われたのが、問題の「津波試算」だった。1896年に起こった「明治三陸地震」(M8.3)と同規模の地震が、福島第一原発の正面で起きたと仮定したもので、東日本大震災での13.1mを上回る、最大15.5mという結果が出た。しかし、原子力安全・保安院に報告を提出したのは、前述のように震災直前だった。東電は今回の大津波に対して「想定外」と繰り返していたが、実際は津波を想定していた上に、3年間も対策はおろか報告すらしなかった。あまりにもひどい“人災”だったのである。
「一方、2006年の耐震設計審査指針改定から5年も経っているにもかかわらず、
報告書の提出を強く促さなかった保安院の姿勢も大問題です。」(中略)
○こうした経緯から浮かびあがって来るのは、重要な情報が東電の一部の役員にしか知らされず、監督機関である原子力安全・保安院にも過小に報告していたことが招いた”人災”という福島第一原発事故の構図だ。この津波試算を巡っては、これまで東電と協調関係にあった保安院もついに愛想を尽かし始めている。25日の会見で、森山義範原子力災害対策監が、「試算があるなら評価の材料になるので、もっと早く出すべきだった」と批判。さらに、試算の報告を受け取った3月7日に、「設備面での対応が必要だと口頭で指導した」と主張したが、東電側は、「そういう指示を受けたことはない。やりとりを書いた議事録で確認している」と否定し、醜い責任のなすり合いに発展している。(中略)
○東電は、来春の電力料金10%値上げを10月にも政府に打診する予定だという。しかし、原発事故の人災としての側面が次々と明らかになっていく中、値上げより前にすべきことがある。いまだに事実を隠そうとする態度を改めることだ。
(2011.9.16フライデーより抜粋)
[編集部より]
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