2011年09月23日23時49分掲載
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核・原子力
【たんぽぽ舎発】「世界最高の安全性の欺瞞」−野田総理の国連演説について 原田裕史
9月22日朝(現地時間)野田総理が米国ニューヨークの国連本部で行われた「原子力安全に関するハイレベル会合」で演説をしました。まず困ったのが全文がみつかりません。首相官邸でも公開されていません。どういうことでしょうか。仕方ないので、インターネットで見ることのできるビデオや英文や新聞情報を元にこの文書を書きます。(たんぽぽ舎「地震と原発事故情報」その182から)
まずビデオを見ると会場がガラガラです。国際社会から全く期待されていない演説です。
「日本は原子力発電の安全性を世界最高水準に高めます。」という首相の声がむなしく響きます。世界の人からは「いまさら言うなよ」という感じではないでしょうか。3・11大惨事で木っ端微塵に砕かれた安全神話の焼き直しはごめんです。かつても日本の原子力村は世界最高水準の安全性とうそぶいていたではないですか。世界一の地震と火山の国日本で自然災害に耐える原発などありませ
ん。
首相は「事故のすべてを迅速かつ正確に国際社会に開示する」と表明しましたが、そもそも6ヶ月も経っているのに未だに事故が終息していないのだから国際社会に信用しろというのも無理な話です。
そのような国が原発輸出の継続にも意欲を示し「原子力利用を模索する国々の関心に応える」ことになったらどうなるのか。恐ろしいことです。
「福島第一原発の事故は人類が原子力にどのように関わっていくべきかという深遠の問いを我々に改めて投げかけています。」もう後片付けをするだけです。新たな原発など言語道断です。
「福島が『人々の強い意思と勇気によって人類の未来を切り開いた場所』として思い起こされる日が訪れると確信する。」福島の犠牲の上に更なる原発を作り続ける意思表明に対しては強く反対しなければなりません。
同日国連前では市民団体による原発に反対する集会が開かれました。世界がこちら側を選択することを祈ります。またそうなるよう行動しましょう!
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