2011年10月16日01時00分掲載
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文化
指揮者バレンボイム氏がスカラ座の音楽監督に就任
指揮者のダニエル・バレンボイム(Daniel Barenboim)氏がミラノ・スカラ座の音楽監督に就任した。リッカルド・ムーティが辞めて以来の音楽監督の就任となる。
http://www.danielbarenboim.com/index.php?id=14&tx_ttnews%5Btt_news%5D=609&tx_ttnews%5BbackPid%5D=10&cHash=efac9693b9ec85bb02bb7dc57e792038
スカラ座との契約は5年間で、今年の12月1日に始まる。バレンボイム氏は2006年から客演指揮者として、スカラ座で指揮を行ってきた。スカラ座の音楽監督は現在、就任しているベルリン国立歌劇場とシュターツカペレ・ベルリン(ベルリン国立歌劇場付属オーケストラ)の音楽監督と並行することになる。
■「公費カットはオペラにも ミラノ・スカラ座の前でデモ」
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201012262207070
昨年12月のBBCが報道だが、イタリアの財政難のもと、文化予算が削られることにスカラ座をはじめとしたオペラハウスの労働者が一斉に立ち上がった。この時、スカラ座の客演指揮者だったバレンボイム氏も抗議に賛同して、歌劇場からメッセージを送っている。
「文化は贅沢品ではない。単なる美学の対象でもない。文化は人間の倫理でもある。経済問題を文化の切捨てで解決しようとするのは馬鹿げたことだ」
■ダニエル・バレンボイム(指揮者)
1942年、アルゼンチンのブエノスアイレスでロシア系ユダヤ人の家族に生まれる。ピアニスト・指揮者。イスラエル国籍を持つ。故エドワード・サイードと親交を持ち、パレスチナ問題の解決に真摯に取り組んできた。
英国のガーディアン紙によるとバレンボイム氏はウエストバンクのラマラなどで音楽活動を行い、イスラエルとアラブ世界の双方の若い音楽家を育成してきた。その功績が認められ、2008年1月、パレスチナ国籍が与えられることになり、イスラエルとの二重国籍を持つことになった。以下はガーディアン紙の記事「ハーモニィの中で」。
http://www.guardian.co.uk/music/2003/apr/05/classicalmusicandopera.artsfeatures
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