2011年12月01日21時42分掲載
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人権/反差別/司法
なぜ、無実の人が「自白」をしてしまうのか 取調べの可視化を求め、12月7日に市民集会
「裁判になれば、裁判官なら分かってもらえる」。今年5月、再審によって44年ぶりに無実を勝ち取った布川事件の冤罪被害者、桜井昌司さんは、長期間拘束され、密室で取調べを受け続ける中、そう思ってウソの自白をしたそうです。しかし、結果は無期懲役の判決でした。(アムネスティニュース)
布川事件に限らず、ここ数年の間に、相次いで冤罪事件が明らかになりました。社会的な批判を受けて、法務省は省内勉強会を開き、「検察の在り方検討会議」を設置し、一部の捜査事件について全過程の録音・録画の試行が始まりました。また、今年6月からは、法制審議会においても、日本の刑事司法の見直しの中で、取調べの録音・録画の法制化が議論されています。
しかし、全過程の録画に対する関係省庁の抵抗は根強く、実現されるのかは不透明なままです。制度化の見通しも立っていません。また、一部可視化では捜査機関の都合のよい部分だけが録画されてしまう危険があるため、アムネスティや多くの市民団体は一部可視化に反対しています。
脅迫、睡眠時間のはく奪、早朝から深夜におよぶ取調べ、捜査官のウソによる誘導…。桜井さんをはじめ、自ら苛酷な取調べを受けた冤罪被害者の多くは、全過程の録画を求めています。
12月7日に開催する市民集会「なぜ、無実の人が『自白』をしてしまうのか」では、桜井昌司さんや、自白の心理を研究している高木光太郎さん、冤罪事件に取り組んできた弁護士らが登場し、罪を犯していない人が自白する過程を考えます。奮ってご参加ください!
▽取調べの可視化を求める市民集会
「なぜ、無実の人が『自白』をしてしまうのか」
http://www.amnesty.or.jp/modules/piCal/index.php?action=View&event_id=0000003259&mm=1
▽USTREAMで生放送予定!※当日の回線状況や環境により、放送で
きない場合があります。ご了承ください。
http://www.ustream.tv/channel/ai-japan
□■□ ワン・クリック・アクション ━━━━━━━━━━━━
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▽中国:劉霞さんの自宅軟禁状態からの解放と、劉暁波さんの
即時無条件の釈放を
http://www.amnesty.or.jp/modules/wfsection/article.php?articleid=4297&mm=1
▽すべてのアクションを見るには
http://www.amnesty.or.jp/modules/wfsection/article.php?articleid=1578&mm=1
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