2011年12月30日10時34分掲載  無料記事
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福島から

原発事故に立ち向かう農家を支援する「田んぼパートナー制度」〜 原村政樹ディレクターより〜

 一昨年、そして今年、撮影し、NHKのETV特集「原発事故に立ち向かう農家」でご紹介しました福島県天栄村の天栄米栽培研究会の方々が、米の放射能汚染ゼロを目指し、かつ、日本一美味しい米も同時に目指して、今年、生産した米作りを応援する制度が、天栄村の若い女性によって7月に出来ました。「田んぼのパートナー制度」です。 
 
  彼らは放射性物質の米への汚染を無くすために、色々と努力してきました。彼らが様々な努力をして作った米作りを応援しつつ、その米を食べていただく制度です。放射性物質はすべてND(Not Detected = 未検出)の米です。サポーターは15000円で支援しつつ、その金額で30キロのND米を送ってもらえます。私の家族も今その米を食べています。とても美味しくて安全な米です。彼らはただ、放射能汚染ゼロを目指しただけではなく、美味しさも同時に今まで通り追求し、今年、このような状況下で、全国の米食味コンクールでみごとに天栄村の4人がノミネート(3000人以上のなかから)、最終選考会で1人は金賞を受賞しました。 
 
  しかし悲しいことに、彼らが最も美味しさを追求した漢方肥料を使った米が、全袋を検査し、すべてがNDなのに全く買手がつかず、今も倉庫に眠っている状況にあるのです(漢方米はちょっと高く30キロたしか25000円です)。 
 
 よろしければ一度、30キロ15000円の特別栽培米(いわゆる減農薬米)をお試しください。一度、サポーターになったら永遠に食べ続けなければならないのではなく、一回でもいいという制度です。下記のHPに詳しく書いてありますから一度覗いてみてください。 
http://yumegakkou.com/tanbo/ 
  このHPのメンバー紹介の24人目の「まさきさん」とあるのが私です。そこを見てもらえばお分かりのように、精力的にパートナーを求めているにも関わらず、まだ38人しかいません。この制度を立ち上げた天栄村の若い女性、義元みかさんは650人のパートナーを目標にしていますが苦戦しています。 
 
  または直接、天栄村役場産業振興課の吉成さんに直接電話していただいても結構です。 
024−882−2117(産業振興課) 
 
 今回のメールはあくまでもご紹介ということで、無理にお願いしているのではありません。しかし私としては多くの方々に応援していただいて、彼らの挑戦が今後の日本の農業を原発事故から守る大きな技術の確立になると考えているので、決して彼らの米を買ってくださいというのではなく、今後の日本の放射能汚染から日本ん御農業を守る大きな推進力となると思うので、このような情報をお伝えしています。そ失礼をお許しください。 
 
 彼らは放射能汚染から農作物を守る闘いは今年で終わるのではなくまた、来年も、再来年も、5年、10年と続けていくとの意志を持っています。日本の農産物を放射能から守る技術を、実際の農家が行っているのです。まさに日本初の農家の試みと言えると思います。 
 
 出来ましたらお知り合いにもこのメールを転送してご紹介していただければ幸いです。彼らの試みが年々、成果をあげていけば、天栄村だけでなく、他の地域の米作りにも波及するでしょうし、そうすれば、辮髪事故による汚染対策としての技術として確立して、万一、他の県の原発が事故を起こしたという悲観的なことを想像した場合、役立つ技術になると思われます。そうした意味でも、彼らを応援する輪を広げたいというのが私の今回のメールでのお願いです。 
 
ディレクター 
原村政樹 


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