2012年01月04日20時49分掲載
無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=201201042049023
福島から
農民は加害者なのか! 福島県有機農業ネットワークが都市と農村の新しい関係構築を訴え、アピール
被害者である福島県の農民をまるで加害者のように責め立てる都市の消費者がいる。そんな中で自殺する農民が後を絶たない。メディアに報道されるのはそのほんの一部というという人も多い。福島県有機農業ネットワークは年末、「農民を責めないで」と訴え、「原発のない新しい時代を創るために今こそ、都市と農村の新しい関係を構築しよう」と呼びかけるアピールを出した。(大野和興)
-- 年の瀬にあたり、ふくしま有機ネットからの訴え
〜有機農業者・減農薬生産者のコメの支援をお願いします〜
3・11大震災・原発事故に揺れた2011年の年末にあたり、この1年の温かいご支援、ご協力に心から感謝を申し上げます。
年の瀬のこのときに、伊達市(霊山町)のイチゴ農家、二本松市(東和町)のりんご農家が自ら命を絶ちました。もうこれ以上農民から犠牲者を出さないでください。
福島県の米は農協の倉庫に業者の倉庫にそして農家の納屋に生き場をなくして年を越す状況にあります。
とくに消費者との産直で取り組んできた有機米、減農薬米の生産者の「これでは年を越せない」との悲痛な声に耳をかたむけてください。
すでに報道されているように、検査の結果100ベクレル以下は95%(不検出は85%)であり、基準値を超えたのは0・3%です。もちろん検査し、不検出の米のみの支援をお願いするものです。出荷停止となっている伊達市小国地区などの地域は特異な例であり、それをもってすべての福島県産米が否定されることは悲しくてなりません。セシウムの米への移行が極力少ないことが検証され、来年の米づくりに光りが見えてきているこのときに、この希望の芽に心を寄せて下さい。
責任は東電にあり、農民を責めることができるでしょうか。
原発のない新しい時代を創るために今こそ、都市と農村の新しい関係を構築していくこと、私たち農民も農の営みを続けて、さらに安全安心なふくしまを再生していくことを約束して、緊急に米のご支援を訴えさせていただきます。
2011年12月30日
NPO法人福島県有機農業ネットワーク 理事長 菅野 正寿
※支援を求めている農家は多数あり、販路を求めている米は数十トンにのぼります。
詳しいお問合せ・連絡はふくしま有機ネット事務局(齊藤登 yuuki@farm-n.jp
TEL0243-24-1795【二本松農園事務所を兼ねる】)までお願いします。
Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。