2012年04月09日09時18分掲載  無料記事
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アジア

フィリピンもマレーシア国際ハラル展に出展 来年開催のマニラ国際食品展もPR

  クアラルンプールで開催されたマレーシア国際ハラル展示会に、フィリピンからも計8社が参加、自国産のハラル食品を展示した。フィリピンはカトリック教徒が8割以上を占めるが、イスラム教徒も5%がおり、国内市場向けのほか海外にもハラル製品が輸出されている。来年5月にマニラで開催する国際食品展のPRも行った。(クアラルンプール=和田等) 
 
 4月4〜7日にかけて行われた同展示会にフィリピン・パビリオンを設けたのは、貿易・商業省の傘下機関、国際貿易展示・使節団センター(CITEM)が組織した代表団。フィリピンから官民合同による大規模な代表団が参加するのはこれが初めて。日本人が最高経営責任者(CEO)を務め、ココナツを原料とした製品を手がける日系企業エンジェルココ社(本社:マニラ首都圏マカティ市)などが出展した。 
 
 フィリピンのイスラム教徒は少数派だが、それでも南部ミンダナオ島を中心に約1000万人のイスラム教徒が存在し、東南アジア地域では、インドネシア、マレーシアに次ぐイスラム教徒人口を擁する国となっていることは見逃せない。 
 
 同国では、正式なハラル認定機関としてフィリピン・イスラム教ダワ協議会が、これまでに同国の500社による1万製品にハラル認定を出したとみられ、これら製品は国内市場向けのほか海外にも輸出されている。 
 
 一方、2013年5月16〜19日にマニラ首都圏パサイ市にあるSMXコンベンション・センターで、第9回フィリピン国際食品展(IFEX):アジア・エスニック食品・食材ショーが開催される。CITEMは、自国パビリオンでそのPRもおこなった。 
 
 IFEXは、これまで自国の食品業者を中心に毎年開催されてきた展示会だったが、2011年の展示会では試験的に日本や韓国、中国、インド、マレーシア、ベトナムなどからの出展者も加え、国際的な窓口を広げた。 
 
 2年の準備期間をかけて2013年に開催する次回の展示会では、「東南アジア諸国連合(ASEAN)と日本、中国、韓国の製品に焦点をあてた展示会に模様替えし、スケールアップを図る」(CITEMの農業水産部門責任者ロムレア・オカンポさん)という。オカンポさんは、東アジア地域に焦点を絞った国際食品展はこれが初めてと強調する。 
 
 1000ブースが設置される会場では、トロピカル・フルーツ、ハラル食品、シーフードの3つをメインとする製品に焦点をあてた展示がおこなわれる予定。 
 
 アジアが世界の養殖生産高の89%を、トロピカル・フルーツ生産の42%を占める一大産地となっていることがその背景になっている。トロピカル・フルーツの中でも、2014年までにマンゴの世界生産の69%を、パイナップル生産の46%を、パパイヤ生産の20%をアジアが占めるようになると予測されている。 
 
 また会期中に特別イベントとして、アジア料理の有名シェフを招いての料理の実演(スーパー・シェフ・アジア)やアジアの大手スーパーマーケット・チェーンのオーナーと食品・食材サプライヤーとの間の商談会(グローサーズ・エクスチェンジ)、食品産業に関するセミナーを開催する。 
 
 CITEMは、フィリピン企業と外国のバイヤーとの間の商談のアレンジをおこなうほか、重要と判断したバイヤーに対しては3泊分の宿泊を提供するなどの便宜を図るとしている。 
 
 IFEXに関する詳細は以下のウェブサイトを参照のこと。 
www.ifexphilippines.com 
 
 
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