2012年05月30日13時08分掲載
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検証・メディア
【七つ森vs読売新聞】目的は恫喝か 訴訟を乱発し、印刷所にまで圧力をかける読売新聞社
七つ森書館に対し「出版契約無効確認」訴訟を起こしている読売新聞社は、本の販売停止を求める仮処分申し立てに続いて、5月23日には「名誉権に基づく出版差止仮処分」を申し立てた。こうした訴訟乱発の一方で、読売側は書店・取次会社に引き続いて七つ森書館の本を印刷している印扱会社にも社員を派遣するなどの行為に出ている。読売側のこうした行為は、まるで提訴することによって被告を恫喝することを目的としたスラップ訴訟ではないか、とみることができる。(大野和興)
以下、七つ森書館が伝える現在の状況――
読売新聞は「出版契約無効確認」訴訟、「著作権」を問題にして本の販売停止をもとめた仮処分につづいて、2つめの仮処分を申し立ててきました。
【印刷所へ圧力をかける】
先日、読売新聞は取次会社・書店に販売停止の圧力をかけたばかりですが、今度は小社が印刷を頼んでいる印刷会社に圧力をかけてきました。2人の読売社員が印刷所を訪れて、「印刷データはどのようになっているか」「重版しようと思えば出来るのか」などと詰問していったとのことです。
印刷所の社長さんは商取引の常識を説いたのですが、それを「印刷所はいつでも重版できる体制にある」と裁判所へ訴え出る始末です。営業妨害も甚だしい(!)と思います。
【裁判所が核心を突きました】
先日ご報告した1つめの仮処分では、裁判所が読売側へ釈明を求めました(求釈明といいます)。「出版契約書の作成に読売新聞法務部が関与している点」「社会部次長が出版契約書にサインした経緯」の2点です。裁判所が問題の核心を突いたのです。次回の審尋では、読売側の釈明が焦点となります。また、審尋は3人の裁判官による合議となりました。裁判所が、ことの重大性を認識した表れです。
【これはスラップ訴訟か? 2つめの仮処分を申し立てる】
そして、読売新聞は5月23日には「名誉権に基づく出版差止仮処分」を申し立てました。
「出版契約の無効」を問題にした訴訟では勝てそうもない、「著作権」を問題にした仮処分も勝てそうもない、ということで、2つめの仮処分申し立てとなったようです。小社の反訴もあわせると4つの訴訟です。乱訴です。スラップ訴訟とは「提訴することによって被告を恫喝することを目的とした訴訟」のことです。小社に、過酷な裁判を強い、裁判費用で締め付けるものなのです。
読売側はクルクル主張を変えてきています。何を争いたいのかを、はっきりさせてもらいたいですね。
【短期間に3回もの法廷が】
○6月4日午前10時30分〜 「名誉権」仮処分 第1回審尋
○6月8日午後4時45分〜 「著作権」仮処分 第2回審尋
○6月15日午前10時30分〜 「出版契約」訴訟 第2回公判
今後も毎月4〜5回の法廷が続きそうです。
七つ森のスタッフ一同、元気に闘っています。ご支援、よろしくお願いいたします。
2012年5月30日
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