2012年06月22日13時55分掲載  無料記事
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アフリカ

【西サハラ最新情報】ニューヨーク市弁護士協会 モロッコ占領地.西サハラの人権侵害を非難  平田伊都子

 2012年6月初め、NYCBA(New York City Bar Association)ニューヨーク市弁護士協会が、係争地西サハラに関する法的な検証結果を発表しました。NYCBAは改めて西サハラの民族自決権行使を支持し、モロッコの人権侵害と法的違反を非難しました。 
 
 1870年に創設されたこの協会は、カーリー会長のもとに約23,000人からなる弁護士や法学者や法学学生たちがアメリカ国内と国際社会の人権問題を訴追してきました。以下にモロッコの違反行為と国連や欧米の主な動きを列挙します。 
 
(1)6月13日、サラー.アミダン(写真の西サハラ長距離ランナー)がマラケシュ空港でモロッコ当局に拘束され、27時間の尋問後に出発地パリへ強制送還された。サラーと兄弟たちはフランスに政治亡命中で、フランス当局から許可を得てモロッコ占領地.西サハラの家族を訪問しようとしていた。 
 
(2)6月15日、国連事務総長はMINURSOミヌルソ(国連西サハラ住民投票監視団)の事務総長個人特使にウォルフギャング.ウェイスボード(ドイツ出身)を任命した。ハニー(エジプト出身)前特使と交代した新特使はMINURSOの全権を託された。国連本部や現地PDO(平和維持作戦機関)経験が豊富で、2006年から2008年にかけて東チモール国連現地特使を務めた。 
 
(3)6月19日、オーストリア外務委員会で、社民党、みんなの党、緑の党などが外務大臣に、モロッコが占領地での人権侵害を止める事と占領地へのアクセスを許可する事などを支援するよう求めた。ロス国連特使や国連主導の交渉を拒否するモロッコに対して、外務大臣から圧力をかけるよう要請した。 
 
(4)6月20日、アメリカ国務省はモロッコの人身売買を非難した。「モロッコでは男、女、子供が労働や売春目的で人身売買が行われている。売り先湾岸諸国(バアレーン、UAEを含む)やアラブ諸国(ヨルダン、リビア、シリアなど)や欧州諸国である。売買に伴う強迫、監禁、拷門、強姦、誘拐などの犯罪行為が絶えない」と、アメリカ国務省が発表している。 
 
 この瞬間もモロッコ占領地.西サハラでは西サハラ住民によるモロッコ占領反対運動が続けられ、モロッコ占領当局による逮捕者が増えています。西サハラ政府は651人の行方不明者の捜索と1000人を超す収監者の釈放と、モロッコによる人権侵害を国際社会に訴え続けています。 
 
SJJA(サハラ.ジャパン.ジャーナリスト.アソシエーション) 代表:平田伊都子 
 
WSJPO 西サハラ政府.日本代表事務所  所長:川名敏之 


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