2012年07月22日13時16分掲載
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アフリカ
【西サハラ最新情報】ノーオスプレイ 平田伊都子
2012年7月20日、世界中のイスラム教徒が一か月の断食行に入りました。日の出から日没まで一切の飲食とたばことセックスを禁じています。イスラム歴は月の満ち欠けで決まります。満月になって再び三日月になる8月半ば過ぎに、辛い断食の修行が終焉に近づいてきます。難民キャンプやモロッコ占領地.西サハラでは一年中食料不足ですが、イスラム教徒の西サハラ人は断食をやります。そして、そんな断食月の最中でも西サハラの政治囚達は、権利を獲得するためハンガーストライキを続けています。
(1)2012年7月18日、モロッコ南部のテイズニット監獄に収監されている西サハラ政治囚6人が、ハンガーストライキ38日目に入ったサヘル政治囚に連帯してハンガーストライキを開始した。西サハラの青年サヘル.ルティミはモロッコ南端にあるタンタンという町に住んでいた。タンタンは西サハラの砂漠につながっていて、昔から西サハラ人が多数暮らしている。
2009年12月3日、タンタンで西サハラ人の民族自決権と生活権を求める平和デモが行われた。デモに参加したサヘルは仲間とともにモロッコ治安当局に逮捕され、以来モロッコのアイㇳメルル監獄につながれている。2012年6月11日、サヘルは劣悪なモロッコ監獄状況の改善と西サハラ人の権利を求めて、無期限のハンガーストライキを獄中で開始した。
(2)2012年7月19日、「タンタンに米軍基地があるとの情報だ」と、2011年に日本を訪問したベイサット.西サハラ政府中南米担当大臣が連絡してきた。まさに4月11日、MV-22オスプレイが墜落した地点だ。「アフリコム(アメリカ.アフリカ軍)は2008年からモロッコ南部に拠点を置き、海兵隊を中心とした軍事訓練を毎年行ってきた。もともとモロッコには第二次大戦直後から米軍基地があり、NATOの準メンバーで、そのうえフランスの傘下にもあるという、非独立国家だ」と、ベイサットは言う。
(3)2012年7月20日、刻々とオスプレイ12機を積んだ貨物船グリーン.リッジは山口県岩国米軍基地に近づく、、防衛省は、MV-22オスプレイが関門海峡を通過して23日に山口県の米軍岩国基地に搬入されることを、山口県と岩国市に伝えた。オスプレイ搬入延期や配備反対という日本国民の声を日本政府はまったくアメリカに伝えていない。民主党リベラルの会の2議員が首相官邸の斎藤ちから官房副長官に「首相がオバマ大統領にオスプレイ配備の再検討を伝えるように」と、要請した。
(4)2012年7月21日、沖縄県基地問題担当の又吉知事公室長が「アメリカに行き、米国務省と米国防総省にオスプレイ配備反対を直談判する」と発表した。「日本政府に何度もオスプレイ配備中止を求めてきたが、結局アメリカに言われるまま7月23日にオスプレイ搬入を受け入れ、沖縄配備もうのみにしている」と、アメリカの伝達係に過ぎない政府に業を煮やしている。伝達ならアメリカから直接もらえばいい。伝達係に払う時間も金もない。日本に国民の政府はない。こんな政府はいらない。
昨夜10時頃、津久井湖の上空を羽音も高く横田基地からの米軍ヘリコプター数機が通過していきました。高度200Mぐらいです。オスプレイ搬入を日本庶民が必死に反対しているのは、オスプレイが欠陥機であるとか操縦士が下手だとかいう問題だけではありません。わずか150Mの低空飛行訓練を住宅密集地や山岳地帯で、夜間もやるという恐ろしさ、その住民を無視し馬鹿にしたアメリカの占領軍意識が問題です。日本の国土を売り渡そうとする日本政府の隷属意識が問題です。
昔々、馬関海峡(現.関門海峡)で山口の長州藩は英米仏蘭艦隊を必死で食い止めようとしました。山口県岩国出身の平岡秀夫元法務大臣は民主党西サハラ問題を考える議員連盟幹事長でもあられます。なんとかオスプレイの搬入を関門海峡で食い止めてください。
WSJPO 西サハラ政府.日本代表事務所
所長:川名敏之
SJJA(サハラ.ジャパン.ジャーナリスト.アソシエーション) 代表:平田伊都子
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