2012年08月02日00時05分掲載  無料記事
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核・原子力

【たんぽぽ舎発】東京地方検察庁 御中  東京電力の数々の証拠隠滅が続く中で再度、東京電力の犯罪事実を告発する  告発人槌田 敦

私は、福島原発事故1周年が近づいているのに検察が何らの動きを見せないことに不審を感じて、本年3月7日付けで貴庁に告発状(1)を送りました。しかし、「誰がどのような障害等によって死亡するに至ったのか」などが不明との理由により3月28日返送されてきました。 
 
 私は、科学者として事件の原因などについて意見を述べることはできますが、具体的な被害調査は不可能であり、それは検察庁の仕事であって私は原因究明のお手伝いをするだけであると本年4月28日付け告発状(2)で述べました。 
 
 このようにして事故から500日が過ぎました。貴庁は何の動きもしていません。その間に、東京電力は数々の証拠隠滅をしています。残念ですが、日本の検察は、日本国民の守護ではなく、東電を含めた国家官僚組織の番人であるとの疑いを濃くしました。 
 
 今回も無駄かとは思いますが、もっとも重要と考えられる犯罪事実について、以下のように補充いたします。 
 
≪ 東京電力の告発補充書−吉田所長の重大な過失が福島県民をヒバクさせた≫ 
 
告発状(2)の5、6の補充 
 吉田所長らは、3月14日、2号機の圧力容器に海水を注入するため、圧力容器の減圧を目的にして逃し弁を開放した。その結果、圧力容器の冷却水をさらに失うことになっただけでなく、圧力容器の高圧水蒸気が格納容器に流れ出ることになって、格納容器の圧力は上昇し、格納容器の破裂が心配された。そこで3月15日格納容器をベントした。 
 大量の放射能を含む水蒸気は、排気塔より大気上空に放出され、折からの東南の風に乗って、浪江町、飯舘村などを襲うことになった。しかし、東電は、この放射能の大量放出と風向きを住民に知らせなかった。そのため多数の住民が高線量の被曝をすることになった。これが福島県民を襲った最大の災害である。 
 ところで、東電は「2号機ではベントできなかった」と主張し、発電所内での放射能流出経路をあいまいにしている。しかし、3月15日、発電所から30キロも離れた地域が高汚染したのに、発電所内の線量が全員避難のレベルでないことは放射能の排気塔から上空への放出であり、排気塔への流出は排気塔につながる格納容器のベントであって、格納容器の破損による建屋内での放出ではないことを示す。 
 よって、2号機について、5.圧力容器逃し弁の開放と6.格納容器のベントが福島県民被曝の主な原因であり、折からの南東の風を承知しながら、この事実を住民に知らせず、大量被曝させた東電の事故対応は重大な過失(業務上過失)である。 以上 
 
 外にも補充すべきことは多数ありますが、告発状(1)および(2)のように突き返されるのでは詮ないので上記のみに止めます。 


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