2012年10月02日00時08分掲載  無料記事
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核・原子力

【たんぽぽ舎発】福島第一原発1号機「内部映像」の意味するもの  何も見えない 8mに水などなかった  山崎久隆

 炉心が崩壊し、格納容器中に落下している福島第一原発1号機の「内部の映像」が公開されている。しかし、何も見えない。格納容器底部から8m付近に横から穴を開け、ファイバースコープを入れたのだそうだ。しかし「何も見えない」。 
 
 この位置まで水があると思っていたのかどうか、よく分からない。本当にあと思っていて穴を開けたのだと、とんでもない濃度の汚染水が噴き出すことになるので、そんなことは考えていなかっただろう。 
 
 では、もっと下にあると確認してから穴を開けたのだろうか。2号機はほとんど溜まっていないことが分かっていたとしても1号機でそうなっている根拠があるわけでもないだろう。 
 一体どんなつもりで8mの高さに穴を開けることにしたのか、よく分からない人たちだ。少なくても8mに水などなかった。 
 でも、それ以外の情報はなかった。 
 
 一体何をしたいのか、前から思っているのだが、終息宣言以降福島第一は「がれき撤去」「冷却システムの補修」など意味の分かる作業はあるものの、全体として何をどうしたいのかがわからない。 
 報道も「これからどうするのか、短期的、中期的、長期的」という視点での福島第一に関する情報が皆無となって久しい。 
 
福島の現場はますます混迷を深めている。 


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