2012年11月18日23時10分掲載
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イスラエル/パレスチナ
イスラエルのガザ攻撃に抗議し、日本の市民グループが大使館前で行動
日本の市民グループは18日夜、東京・イスラエル大使館前に集まり、イスラエルのガザ攻撃への抗議行動を行った。大使館前で日本語・英語・ヘブライ語・アラビア語によるシュプレヒコールをやり、駐日イスラエル大使宛の申しれ書と読み上げた。参加者は約80人だった。(大野和興)
以下は大使館に向けて読み上げられた申し入れ文。
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駐日イスラエル特命全権大使 ニシム・ベンシトリット様
私たちはイスラエルがまたもやガザに対する大規模攻撃を準備しているとのニュースを聞き、驚愕と怒りに駆られ、本日ここイスラエル大使館前に集まっています。
私たちは4年前の2008年12月27日、あなた方の国が「キャスト・レッド(鉛の鋳物)作戦」という名でガザ攻撃を開始し、23日間で1400名あまりの死者を出したあのおぞましい出来事を忘れることは出来ません。
アメリカ大統領選の直後で就任式の直前、そしてイスラエル議会選挙を控えているという同じタイミングで、私たちはあなた方の国がまた妙なことを考えているのではないかと懸念を抱きながら事態を見守ってきました。これまでイスラエルの占領政策を黙認・容認してきた周辺諸国体制が変化し、イランが核開発を進めていると伝えられるなか、イスラエルが武力による現状打開の道を求めることが予想できたからです。そして全くその通りに事態を進めようとする短絡的で野蛮極まりない政策決定を知り、唖然として二の句がすぐに継げませんでした。国際社会もつくづく馬鹿にされたものです。
11月15日以来およそ950回の空爆が実施され、18日午前9時段階で少なくとも40人のパレスチナ人が殺され、すでに負傷者は多数に上っていると伝えられています。イスラエル軍は75,000人の予備役兵に招集をかけ、地上戦の準備を始めているとのことです。
あなた方の国は、本気で4年前の出来事を繰り返そうとしているようです。いや、考えるのもぞっとすることですが、4年前との環境の違いを考えれば、あのとき以上の規模と影響を伴う、破滅的な事態に展開する可能性も高いのかもしれない。オバマ大統領の支持を取り付け、国内世論の当面の支持をバックにして、なりふり構わぬ行動に急ごうとしているようですが、ちょっと待って下さい。ガザをミサイル攻撃してハマースの幹部を殺害し、報復作戦を引き出す挑発をわざと行っておきながら、何が「イスラエルの自己防衛の権利」ですか。再選に浮かれたオバマ大統領の支持は引き出せても、国際社会の市民の多くはあなた方の国の主張に騙されません。イスラエルはますます周辺地域から孤立し、地域一帯の住民たちやイスラエル国民の平和的生存の権利をさらに奪い続けることになるのです。この代償は計り知れません。
私たちは心から求めます。今すぐガザ攻撃作戦を中止して下さい。これ以上中東や世界を戦争に巻き込まないで下さい。もうこれ以上パレスチナ人を殺害しないで下さい。入植地の建設と占領を止め、パレスチナとの共存の道を選択して下さい。
2012年11月18日
ガザ攻撃を止めろ!緊急行動参加者一堂
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