2013年01月11日01時57分掲載  無料記事
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中東

新たな米国防長官とイラン

  アメリカの保守派のシンクタンク、CATO(ケイトーインスティテュート)に籍を置くスティーブ・ハンケ教授(経済学、ジョンズ・ホプキンス大)は「マネードクター(お金の博士)」のニックネームを持っている。そのハンケ教授は最新のニュースレターでこんなことを言っている。 
 
  ’Iran, and the anti-Iranian sanctions, promise to be key issues in Sen. Chuck Hagel's upcoming confirmation hearings for U.S. Secretary of Defense. In light of this, I thought you might find my new blog to be of interest’ 
 
  パネッタ国防長官に次ぐ次期国防長官のチャック・ヘーゲル氏(共和党、元上院議員)を承認するかどうかの米議会のヒアリングでは、ヘーゲル氏がイランに対してどのような方針をとるつもりかが問われることになろう、と。 
 
  Ever since hyperinflation briefly reared its head, back in October, the Iranian government has tried to prop up its faltering currency and stop its economy’s death spiral through force and deception. In a sense, these oppressive tactics seem to have “worked,” as Iran’s inflation rate has fallen somewhat since it peaked in October 2012. That said, Iran’s true annual inflation rate (110%) ; which I calculated using objective, market-based data ; is a whopping four times higher than the official reported rate. 
 
 ハンケ教授によると、イランは1月9日、昨年1年のインフレ率は27.4%だったと公表した。このインフレは昨年10月、核兵器問題に端を発する経済封鎖で顕著になったものだが、ハンケ教授はイランの真実のインフレ率はこんなもんじゃないと書いている。実際の昨年のイランのインフレ率はハンケ教授の試算によると110%に上ったというのだ。これは物価がおよそ2倍に跳ね上がったことを意味する。ちなみに「アラブの春」の背後には穀物の国際価格の急騰があったと言われている。 
 
■スティーブ・ハンケ(Steve H. Hanke)教授 
Professor of Applied Economics 
The Johns Hopkins University 
http://www.cato.org/blog/irans-lying-inflation-statistics 
■国防長官にヘーゲル氏起用へ 米外交安保チーム固まるhttp://www.47news.jp/news/2013/01/post_20130105100559.html 
■「飢餓人口が増加に転じた時代に生きている」 
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201107011028145 
<ECA (欧州と中央アジア) 5か国を食品価格の高騰が直撃>2011年7月の記事より。 
 
  世界銀行によると、昨年以来の食料品価格と燃料価格の高騰でECAと呼ばれる欧州から中央アジアにまたがる地域で貧困層が拡大している。この傾向により、この地域で新たにおよそ530万人が貧困に陥る見通しだ。特に、所得の低いアルメニア、グルジア、キルギス、モルドバ、タジキスタンの5か国にその影響が著しい。同じ欧州でも欧州連合加盟国や加盟準備国への影響はこれらの国々よりはずっと少ない。 


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