2013年01月14日20時31分掲載
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アフリカ
マリで戦争が始まる イスラム原理主義勢力をフランス軍が空爆
フランス誌「ヌーベル・オプセルバトゥール」によると、フランス軍は先週金曜、「テロとの戦い」を理由に、マリ北部を10か月にわたって支配しているイスラム原理主義勢力の南下を阻止すべく侵攻作戦を開始した。13日の日曜、フランス空軍が初めてGaoとKidalを空爆した。国連の安全保障理事会は週明けの14日月曜に会合を開く予定。フランスは先週金曜の夜、安全保障理事会に対してマリ政府の要請で侵攻作戦を行う旨を報告したとされる。
http://tempsreel.nouvelobs.com/guerre-au-mali/20130114.OBS5291/en-direct-mali-les-jihadistes-menacent-de-frapper-la-france-au-coeur.html
記事によると、Gaoとその周辺地域でイスラム聖戦主義者(ジハディスト)60人以上がフランス軍の攻撃を受けて死亡した。現地のジハディストのリーダーの一人、Abou Dardar(du Mouvement pour l'unicite et le djihad en Afrique de l'Ouest (Mujao).)氏は「フランスがイスラムを攻撃するなら、我々もフランスの'心臓'を攻撃する」と復讐を宣言し、その戦場はマリの首都バマコ、アフリカあるいは欧州すべての地であると言っている。現在、フランスはサハラ周辺の「サヘル地域」でジハディストに8人人質にとられている。
■カダフィ派53人と見られる死体がホテルから見つかる 処刑の可能性 イスラム主義の影響力が強まる (2011年10月の記事から)
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201110260058583
すべては2011年のカダフィ政権崩壊に端を発している。フランスを中心とするNATO軍の武力介入でカダフィ政権が崩壊したものの、兵器が野放しになり、多量の地対空ミサイルなどがイスラム武装勢力などに渡ったとされる。この兵器があれば民間航空機を撃墜することも可能となる。
昨年正月、本紙に寄稿しているフランスのジャーナリスト、パスカル・バレジカ氏はアフリカで戦争が始まると予言していたが、不幸にも的中してしまった。
■フランスからの手紙24 「現代の黙示録?」
「2011年は地球全体が恐ろしい事態に見舞われた。まず経済危機が先進国とそれ以外の国々を席巻した。(ギリシアは決して先進国ではない)。そして福島の原発事故。また「アラブの春」はチュニジアでもリビアでもイスラム主義者の勝利で終わった。NATO軍がリビアに持ち込んだ大量の最新かつ強力な兵器はAQMI(北アフリカのアルカイダ系組織、アキムとも呼ばれる)が手に入れ、サハラに持ち込まれた。アフガニスタンとイラクの後、次の戦争がサハラで始まる危険がある・・ 」 http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201201041101423
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