2013年03月04日22時31分掲載
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コラム
機内持ち込み品 2 村上良太
毎回飛行機に乗るとき、持ち物の検査がわずらわしい。確かにそれが危険から守ってくれているのだと思うのだが、乗継のたびに靴を脱ぎ、ベルトもはずし・・・ということで気がせく。
何年か前にロシアの地方都市からサハリン(樺太)行きの飛行機に乗り込んだことがあった。飛行機は小型で、年季が入っているようだった。中央の通路をはさんで両側に2列ずつ座席があった。僕の隣の窓際の席には見知らぬロシア人の男が座っていたのだが、男は飛行機が離陸してしばらくすると、アタッシュケースを無造作に開いた。そこには十数本の鋭利なドライバーや錐が並んでいた。いったいどういうわけでこれを機内に持ち込めたのか今もって謎である。幸い、男はテロリストではなかった。
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