2013年03月22日21時25分掲載  無料記事
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遺伝子組み換え/ゲノム編集

無用なGM無花粉スギ開発 すでに従来交配で実用化

 森林総合研究所林木育種センターは21日、遺伝子組み換えにより「スギ花粉形成抑制技術」を開発と発表。毎日新聞(21日電子版)は、「花粉のないスギを作ることに成功」と、あたかも初の無花粉スギかのように報じている。しかし。すでに今回のGMスギの開発にあたった林木育種センター自身が、花粉を作らない雄性不稔のスギ個体を確認し、屋外栽培でも確認し品種登録を行ったことを、05年に発表している。(有機農業ニュースクリップ) 
 
 
「花粉を作らない」とは断言しないものの、「将来的には花粉症対策の選択肢の一つとなり得る」と期待感を示している。まだ実験室段階であり、実際の屋外での栽培は行われていない。林野庁委託研究。森林総合研究所は12年9月には、花粉を作らないスギの遺伝子を特定したと発表している。 
 
・森林総合研究所, 2013-3-21 
「遺伝子組換えによりスギ花粉形成を抑制する技術を開発」 
http://www.ffpri.affrc.go.jp/press/2013/documents/20130321sugi.pdf 
 
 
 富山県森林研究所では、従来交配による無花粉スギを実用化している。品種登録もされ、苗木供給も始まっている。こうした中での、特段の必要のないGM無花粉スギということだ。 
 
・林木育種センター, 2005-1-25 
「無花粉スギを新たに開発」 
http://ftbc.job.affrc.go.jp/html/press/20050125.pdf 
 
・富山県森林研究所 
「優良無花粉スギ「立山 森の輝き」について」 
http://tulip.agri.pref.toyama.jp/nsgc/shinrin/link_flat.phtml?TGenre_ID=326&t=blog2 
 
 国内でのGM樹木の屋外栽培は、林木育種センターによるセロース含有量の増加を意図したGMポプラ(ギンドロ)が、茨城県日立市の隔離圃場で、07年から11年にかけて行われている。 
 また、筑波大学でもGM耐冷性ユーカリの試験栽培を行っている。 
 
http://organic-newsclip.info/ 


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