2013年05月31日22時21分掲載  無料記事
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反貧困

持続可能な「これからのファッション」〜フェアトレード・ファッションショーに挑戦〜

 フェアトレードの専門ブランド「ピープル・ツリー」は、5月27日からブラジル・リオデジャネイロで開催されている世界フェアトレード機関(WFTO)の年次総会「グローバル・フェアトレード・ウィーク」で、フェアトレード・ファッションショーをプロデュースし、持続可能な「これからのファッション」をアピールしました。(本稿はピープル・ツリーより) 
 
  本ファッションショーは「グローバル・フェアトレード・ウィーク」イベントの一環として、ファヴェーラ(スラム街)に拠点を置くモデル事務所「Lentes Dos Sonhos (夢のレンズ) 」のモデル14名の協力を得て実施されたものです。 
 
  国際的なフェアトレード・ムーブメント、ブラジルの社会運動や連帯経済のメンバーなど400名のオーディエンスを迎え、フェアトレードと持続可能な「これからのファッション」を披露しました。 
 
 ファッションショーの動画はこちら. 
http://youtu.be/m8TFXqadpbM 
 
  参加者から。 
 
■アナ・アスティ氏(FACES DO BRAZIL代表) 
  「ブラジルは、フェアトレードを連帯経済の一環として発展させてきました。今回、こうしてリオデジャネイロで初めて世界中からフェアトレードの団体が集まり、情報を共有・交換できることを喜ばしく思っています」 
 
■キャロル・ウィルス氏(WFTOの名誉会員) 
   「現在の経済システムは今にも欲望に押しつぶされてしまいそうです−金融機関の飽くなき強欲、建物の安全基準が守られなかったために1,000名を超える犠牲者を出すに至ったバングラデシュの悲劇、そして営利のための熱帯雨林の乱開発−これらは、フェアトレードを支持したい、と感じるに値する十分な説明だと思いませんか? 
  普通の暮らしを送る人びとが自分には社会に変化を起こす力がない、と感じ、民主的なプロセスでさえほとんど機能しないこの世界で、人びとへ希望の光をもたらすことができるのはフェアトレードではないでしょうか? 
  大人も子どもも私たちはみな、フェアで、平等で、サステナブルな発展が必要だということ、そしてフェアトレードこそが解決のきっかけであることを直感的に理解しています。フェアトレードのムーブメントは、各国の生産者が直面している問題を解決するために環境基準をもっと強化するべきです。今回、世界中の市長、町長たちが「FairTrade Beyond 2015宣言」へ署名するに至ったのは、世界にうずまく強欲や失望、不信感と惨めさが彼らを駆り立てたからです。この宣言は、ひとりひとりが持つ権利を実現し、個々の可能性を全うし、貧困のない暮らしを送ることができる、健全で、公平で、サステナブルな世界の創造を目的としています。今回の総会で制定されるWFTOの商品認証は、フェアトレードに確固たる裏付けをもたらし、消費者へは保証を、小規模生産者には希望をもたらすことでしょう。」 
 
■マイク・ムチルワ氏(コンサルタント、フェアトレード・イノベーター) 
  「生産者への支払いが完了するまでは1〜3カ月かかります。前払い、そしてタイムリーな支払いは、フェアトレードにとって不可欠です。さもないと商品の価格が1割ほど上がってしまうのです」 
 
■カタリーナ・ソザ・アンディーノ氏(WFTOラテンアメリカの創設者、現在は副代表) 
  「WFTOは、IMO、FLO(フェアトレードラベル機構)、エコサートとともにフェアトレードの新しい認証制度の制定に向けて対話を進めてきました。 また同時に、新しい仕組みが包括的なものになるよう小規模な生産者といっしょに働きかけてきました」 
 
■サフィア・ミニー(ピープル・ツリー代表) 
  「現地に入って初めてフェアトレード・ファッションショーのモデルさんたちにお会いしました。すてきな女性10名+男性4名です。衣装のフィッティングをしながら誰に何を着てもらうかを決めるのに8時間かかりましたが、みなさんにすてきなショーをお届けする準備ができました! 
  このショーでは、5大陸から届くフェアトレード・ファッションにフィーチャーしながら、1万人以上の職人から生み出される手仕事を表現します。国際的なフェアトレード・ムーブメントに携わる人たち、ブラジルの社会運動や連帯経済のメンバーなど400名のゲストを迎えてお披露目します 」 
 
■最も倫理的なファッション小売業 フェアトレードの現場から 
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