2013年07月26日12時02分掲載
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核・原子力
【たんぽぽ舎発】森滝市郎没後20年にあたって 「核絶対否定」の思想をひとり一人の行動原理にしよう 井上啓
1994年1月25日、92歳でこの世を去った原水爆禁止日本国民会代表委員・森滝市郎さんの「遺言書」ともいうべき書籍「核絶対否定への歩み」の一部抜粋を、是非読んで頂きたいと取り上げました。
「核絶対否定への歩み」は、広島県原水爆禁止協議会(広島県原水禁)40周年事業として企画され、森滝さんが自らの被爆体験から、被爆者救援と反核・平和運動の先頭に立ち、その都度書きためてきたもののうち、1955年に原子力平和利用問題がヒロシマにもたらされて以降の森滝さんの行動を中心まとまられたものである。裏表紙に「精神的原子の連鎖反応が物理的原子の連鎖反応に勝たねばならぬ」と記されているが、晩年、核実験が行われるたびに広島平和公園前でじっと座り込んで抗議の意志を伝えた師の「遺言」出もあります。
森滝市郎師が「核絶対否定」を内外に宣言し、反核・平和運動の行動原理としたのは1975年の被曝30周年原水爆禁止世界大会でした。
それから約40年。実際には36年後の3月11日私たちは最も怖れていた事態を迎えることになりました。
被爆30周年に私たちは「核分裂エネルギーを利用する限り、人類は未来を失うであろう」指摘し、「核絶対否定」の立場を宣言しました。福島原発事故とその後の推移は、私たちの危機意識が現実のものとなったばかりか、子や孫の未来を失いかねない事態となっています。
今後私たちがどのような行動を取るのか、その規範の一助になればと、「核絶対否定」という言葉に秘めた哲学者・森滝市郎博士の思想と行動をご紹介させて頂きます。<次号につづく>
(次号の配信予定:森滝市郎「核絶対否定の歩み」抜粋 34P〜40P
次号:生存のために 次々号:核文明批判)
※井上啓:元・原水爆禁止日本国民会議事務局次長、NPO法人農都共生全国協議会事務局長、NPO法人有害化学物質削減ネットワーク理事
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