2013年07月31日11時35分掲載  無料記事
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反戦・平和

核戦争の脅威 広島・長崎原爆記念日まえの気になる記事

  人類が初めて、原爆を広島/長崎に落として、今年で68年、その記念日が近づいている。ここバンクーバーでは、日系人の祭りが、8月初めの週末に行われるので、それに便乗して、ここ8年ほど原爆展を、祭り会場の近くで催しています。祭りには、日系人ばかりでなく,一般カナダ人もかなり参加しますので、原爆展もカナダ人向け、英語でやります。今年は、広島・長崎の原爆の悲惨さを示す写真・絵の展示の他に、原爆乙女サダコを主題にしたアニメ映画(英語)上映と、「原爆と原発,放射能の脅威、カナダの役割」というスライドを使った講演などを計画しています。その準備中に、1つ気になる記事(*)を見つけたので、紹介します。(落合栄一郎) 
 
 それはアメリカ軍部が、中国との戦争の準備を始めつつあること、その戦争では核兵器を使用せざるを得ないだろうと考えていること、まだ,文官(大統領府、国会)などには諮ってはいない。しかし、準備を始めてしまうとそれを阻止するのが難しくなるという内容です。アメリカは第2次大戦後の全ての戦争(通常兵器を使う)で敗北を喫している(ヴェトナム,アフガニスタンなど)。そして現在、軍事予算は、財政緊縮で減らされている。こういう状況下で、中国とことを構えれば、通常戦争では絶対に勝ち目がないし,そのための充分な予算もない。したがって、唯一の選択肢は核兵器使用だ。となるようである。 
 
 アメリカ/NATO諸国が、中国,ロシアを囲い込んでいることは事実で、中国との対決は、現在の経済体制─需要喚起とそのための資源確保を至上命令とする─では、やがては避けられない可能性が強い(落合「病む現代文明をこえて持続可能な文明へ」など参照)。これを避ける有効な方法は、その間に位置する日本が考え、作り出す責任があるように思える。今の安倍政権には望むべくもないが。 
 
(* http://yalejournal.org/2013/06/12/who-authorized-preparations-for-war-with-china/ これは、Yale Journal of International Affairsの最新版です) 


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