2013年08月10日11時40分掲載
無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=201308101140236
米国
すべての人は、亡命を求める権利がある、ロシア当局は、スノーデンさんの権利を尊重すべきである
ロシア政府がエドワード・スノーデンさんに一時的亡命を認めたことで、事態は好転した。これにより、米国政府の監視プログラムの非合法性と無差別に情報を収集するその性格に、各国政府と市民社会の目が向くようになった。(アムネスティ国際ニュース)
スノーデンさんがロシアに到着してからの5週間にはさまざまなドラマがあったが、今回の本質的な問題が注目されることはなかった。その問題とは、急速に拡大する米国の監視機関が、国内在住の人びとのプライバシーの権利に対する組織的で甚大な侵害を行ってきたことである。
スノーデンさんがなぜロシアに亡命を求めざるを得なかったのか、その理由をよく見極める必要がある。彼が米国政府の行動の全貌を暴くやいなや、政府はパスポートを無効化し、犯罪者に仕立てた。
基本的人権である表現の自由は、政府の非合法的な行為を裏付ける証拠を明らかにする行為を保護している。国際法と合衆国憲法の修正第4条の双方に照らせば、米国政府の行動は違法である。
アムネスティは、スノーデンさんが一時的亡命を与えられた際、これ以上米国に損害を与える情報を公表してはならない、と言われたことを憂慮している。
すべての人は、亡命を求める権利がある。この権利は、社会的関心を呼ぶ情報について話したり暴露したりしない、という約束によって左右されるべきではない。
ロシア当局は、スノーデンさんの権利を尊重すべきである。本人が望めば、国内外を自由に移動できるようにしなければならない。
米国政府は、スノーデンさんの訴追に躍起であり、それが国際法の重大な違反であるという事実に対処するどころか、認めもしない。
米国はスノーデンさんの亡命の求めを受け入れないように各国政府に圧力をかけるという嘆かわしい行動を、今こそ止めるべきである。
Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。