2013年08月27日11時27分掲載
無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=201308271127442
核・原子力
【たんぽぽ舎発】福島汚染水タンクから漏えい「レベル3」(重大事態) 今度はタンクからの漏えい−打つ手なし 山崎久隆
地下水と汚染水問題に続いて、今度はタンクからの漏えいが見つかりました。 漏えいしたタンクは、ボルトで組み立てた簡易式のもので、以前からジョイント部分のシールが十分ではない場合、簡単に漏えいすることが問題となっており、耐用年数は5年しかないものです(すでに2年以上経過している)。このタンクが全部で350基も敷地内に建っています。
そのタンクの一基から推定300トンも漏れており、現状は「打つ手なし」です。この汚染水は、高濃度汚染水からセシウムを除去した残りで、ストロンチウムやトリチウムなどは残っており、表面線量は毎時100ミリシーベルトにもなるようです。汚染濃度は全ベータ線で一リットルあたり8000万ベクレル、合計で24兆ベクレルになるようです。
さらに、周辺の放射線量が高すぎることもあり調査が十分出来ず、どこから漏れているかも不明な状態です。タンクは合わせて1000基も作り続けることにしているようですが、そこから漏れたら手の打ちようはありません。
汚染水漏洩事故は、INES国際評価尺度レベル3に相当する事故になるようです。規制庁がレベル1から3へと引き上げる検討に入ったそうです。
もともと福島第一原発事故はレベル7なので、あまりぴんとこないかも知れませんが、レベル3とは1997年3月11日に発生した東海再処理工場附属の放射性廃棄物アスファルト固化施設で起きた火災爆発事故です。JCO臨界事故は4です。
具体的には次の通りです。
≪レベル3の評価基準≫
基準1:事業所外への影響
法定限度(1mSv/year)の1/10を超える程度の公衆被曝
基準2:事業所内への影響
重大な放射性物質による汚染/急性の放射線障害を生じる 従業員被曝
基準3:深層防護の劣化
深層防護の喪失
Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。