2013年08月30日11時47分掲載  無料記事
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橋本勝21世紀風刺画日記

208回 読売新聞にのせたや、わが政治漫画!!

 もうかなり以前のことになるが、大新聞は政治漫画をけっこう売り物にしていたものである。朝日が横山泰三、毎日が那須良輔、読売が近藤日出 造、この3氏の政治漫画が連日、新聞の第1面に載っていたと記憶している。政治漫画というものがそれなりに世間の注目と支持をえていたのである。 
 
 ところが最近はこの政治漫画がなんとも影の薄いものになってしまっている。各紙とも週2から3点ぐらいが目立たない形で掲載されている。そし て、ついに読売新聞から完全に政治漫画がなくなってしまったのである。読売を購読しているわけではないので、いつからかは分からないが図書館で調べたかぎ りでは6月の紙面からなくなっていた。政治漫画なんて要らないという社の方針が決められたのであろうか。 
 
 私も風刺漫画家として、政治とか文明を題材にして描いている(その集大成として最近出版したのが『21世紀の366日』である)ので、新聞か ら政治漫画がなくなっていくのはまことに残念である。読者から要求されなくなったということもあろうが、描き手自体の能力、意欲不足という問題もあるだろ う。さらにメデイア側の問題も多分にある。特に読売の権力ベッタリぶりには呆れる。これでは漫画家としても鋭い風刺を、安倍政権への批判も、原発問題も、 改憲への危惧ということも描けないなと、同情していたものである。政治漫画家が権力の太鼓もちになってしまったらおしまいである。そしてすべての新聞か ら政治い漫画が消滅する日がきてしまうかもしれない。 
 
 それでも私は、政治漫画という表現のジャンルを信じたい。そこでこの際、訴えたい。読売新聞に政治漫画を復活させ、存続させよ!!と。そして 提案である、読売新聞紙上にわが政治漫画を掲載したら、例えば今回の2点の漫画である。その作品は、日本が危ない道に踏み出すことにストップをかけること に役立つと自負している。さらに読売新聞が安倍政権や、巨人軍の応援のためだけにある新聞ではないという大いなるアッピールにもなると思うがいかがでしょ うか・・・・・・・、ご検討のほどを。 


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