2013年09月08日14時32分掲載
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アフリカ
【西サハラ最新情報】 西サハラ民族自決権を支援するヨーロッパ 平田伊都子
RASD西サハラ・アラブ・民主共和国を、世界の約70か国が正式に国と認めています。
AUアフリカ連合はRASDを正式加盟国としています。 ヨーロッパ諸国は国連憲章に明記された<西サハラ民族自決権の行使>を支持しています。 スエーデンの議会は、RASD国家承認案を採決しました。 国家承認していなくても、イギリス、スペイン、ベルギー、フランスなど、ヨーロッパ各国でRASD代表部は許可されています。
西サハラを占領しているモロッコの後見人で、モロッコの旧宗主国フランスでも、RASD代表部とその活動は認められています。 以下に、西サハラを巡るヨーロッパの動きを報告します。
(1)PACE(Parliamentary Assembly of the Council of Europe)
2013年9月4日、パリで開かれていたヨーロッパ審議会の議員会議で、西サハラ紛争早期解決に向けて討議がなされた。 モロッコ、アルジェリア、西サハラからの政治家たちも参加した会議で、リリアン・パスケEUスイス代表をアルジェリアとアルジェリアにある西サハラ難民キャンンプに派遣する事が発表された。 彼女は10月6日から9日にかけて現地を視察し、EU議会に報告する。 リリアン代表は、EUに魔法の杖はないとしながらも、「国連が解決策を見いだせない中、EUがより民主的で人道的で尊重されうる、最初の一歩を踏み出せるのでは?」と、語った。
(2)FEMM(The European Parliament Committee on Women’s Rights)
9月4日、FEMM(婦人の権利に関するヨーロッパ議会委員会)が次の様な報告書を公表した。「FEMMは、モロッコ占領地・西サハラに於ける西サハラ婦人に対するモロッコ占領当局やモロッコ軍による、性的虐待や性的暴力を強く非難する。 西サハラ民族自決権に基づいた西サハラ婦人たちによる行動は、合法的なものである」
(3)EUCOCO( European Coordination of support to the Saharawi people)
9月5日、ベルギーのブリュッセルで開かれたEUCOCO(西サハラ人を支援するヨーロッパ共同体)ベルギー部会で、ピエール・ギャランEUCOCO会長が、「EUとモロッコの漁業契約は、西サハラ領海を含んではいけないというEU議会の警告を無視した違法なものだ。この契約は、西サハラ領海はどの国にも領有権がない非確定地域とする国連決議にも違反する」と、強く非難した。 モロッコ占領地・西サハラは国連が指定するアフリカ最後の植民地で、脱植民地化を指示している。 西サハラ領土内の鉱物資源にも当然、手を付けてはいけない。 しかし、モロッコの元宗主国フランスは石油天然ガス資源を狙い、フランスのトータル石油会社がモロッコと資源契約を結んだ。
(4) 9月7日、モロッコ占領地のレハル刑務所に繋がれている西サハラ人政治囚アジュワド・ファッラハ(29)は、ハンガーストライキ8日目に突入した。 彼は刑務所の劣悪な処遇と不法な拘束に抗議を続けている。 彼は2013年5月と6月に行われた<西サハラ民族自決権行使と西サハラ住民投票を求める平和デモ>に参加したことで、逮捕された。
9月7日、モロッコ本土のアイ・メルール刑務所で、西サハラ人政治囚オマル・ダウディがハンガーストライキに入った。 西サハラ独立運動に参加しているとの理由で、2013年8月7日に自宅で兄ともども逮捕され、10年の刑を宣告されている。
さて、日本はRASD西サハラ・アラブ民主・共和国を承認していないという一言でRASD代表部の設置を認めていません。 モロッコを実質支配しているフランスですら、パリにRASD代表部を置かせています。 国家承認をしていなかったパレスチナに対して、日本は30年以上もパレスチナ代表部の存在を認めていました。 2020年東京オリンピック決定を祝って、RASD代表部もパレスチナのように受け入れてください。
文:平田伊都子 ジャーナリスト 写真:SPS提供
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