2013年09月15日17時26分掲載
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中東
NYTより 〜シリアは2014年半ばまでに化学兵器完全廃棄〜ジュネーブで米露交渉妥結
ジュネーブで行われたシリアに関する米露交渉で、米国のアサド政権懲罰攻撃は一旦回避され、シリアは来年半ばまでに保有する化学兵器を完全に廃棄することになった。ニューヨークタイムズによると、アサド政権は公式声明を出していないが、シリア国営放送が「スタート地点に立った」と肯定するコメントを出したとされる。
最初の条件は1週間以内にシリアが化学兵器の包括リストを提出することだ。米国は2014年半ばを期限とする化学兵器廃棄のプロセスで疑惑が起きれば国連安保理の決議がなくとも、単独攻撃の可能性を排除しないとしている。
シリア反政府派はすでにアサド政権の化学兵器はイラクやレバノンに運び出されたと主張しているが米国はその訴えを否定したという。つまり米国はなんでも反体制派の主張を信じているのではない。反体制派は何がなんでも米国の軍事介入を引き出したいのだから。
’Russia has not accepted the American data on the number of chemical weapons sites. The difference may reflect the larger disagreement as to who was responsible for an Aug. 21 attack that the United States says killed at least 1,400 civilians, many of them women and children. ’
興味深いことは米官僚がシリアの化学兵器の保管所の数をリークしているが、その数や位置がロシア側の認識と異なっていることだ。NYTによると、その違いは8月21日の化学兵器攻撃の主犯が誰か、についての認識の違いにもつながることのようだ。
いずれにせよ、前にも日刊ベリタでお伝えしたように米国の最大の関心は内戦自体よりも中東における大量破壊兵器の存在にあった。そしてそれはイランが核兵器を開発しないようにという警告になっている。
■ニューヨークタイムズ
http://www.nytimes.com/2013/09/15/world/middleeast/syria-talks.html?hp
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