2013年11月01日21時03分掲載
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反貧困
フェアトレードの最前線から 「Fashion Takes Action」
以下はフェアトレード(公正な貿易・取引)に取り組んでいるファッションブランド「ピープル・ツリー」のニュースレターから。
イギリス・ロンドンの「ピープル・ツリー」は、去る10月29日に、これからのファッション産業のあり方について考えるイベント「Fashion Takes Action」を開催しました。
2013年4月にバングラデシュの首都ダッカで起こった「ラナ・プラザ」ビル倒壊事故の悲劇。縫製工場で働く1,133名が命を落とし、2,500名を超える負傷者を出したあの事故から半年がたった今、イギリスでは多くのメディアがファッションの今後に高い関心を示しています。
「Fashion Takes Action」のイベントでは、世界的デザイナーのザンドラ・ローズ、英国の有機認証機関「ソイル・アソシエーション」のピーター・メルシェット、ファッション・ジャーナリストのリズ・ジョーンズをゲストに迎え、ピープル・ツリー代表のサフィア・ミニーがパネルディスカッションを開催。ファッションに変化を起こそうと訴えました。
事故後、大手アパレルブランドに対し、生産工場の安全性に責任を求める「バングラデシュ安全協定」への調印を要求する消費者の圧力が高まり、バングラデシュに生産の拠点を持つ100あまりのブランドが調印へ合意するに至りましたが、まだ十分ではありません。
ラナ・プラザの事故で妻を失ったドゥク・ミアン氏が補償金として受け取った金額はUS200ドルのみ。誰かの犠牲の上に成り立つのがファスト・ファッションの姿だとしたら、目の前にある洋服を、価格が安いというだけで買いたいと思うでしょうか?
消費者は自分たちが望む世界のあり方を、買いものを通して意思表示することができます。フェアトレードやオーガニックなど、選べる洋服の選択肢は広がっています。ファッションには変化をもたらす力があるのです。
イベントには、新しいファッションへの共感を意味する赤やピンクの洋服に身を包んだジャーナリストやファッションブロガーなど、100名以上の報道関係者が集まり関心の高さがうかがえました。
ピープル・ツリーでは、今後もファッション業界をよりサステナブルに変えていくアクションを起こしていきます。フェアトレード・ファッションの進化をご期待ください。
Fashion Takes Actionのイベントの様子(英語)はこちらからご覧いただけます。
http://www.youtube.com/watch?v=9Z6L8EnyCvU
バングラデシュ・ダッカでラナ・プラザ事故の被害者の話を聞きました。その様子をこちらからご覧いただけます。
http://www.youtube.com/watch?v=lzi2FmSfSX8
■最も倫理的なファッション小売業 フェアトレードの現場から
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