2013年11月13日15時14分掲載
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核・原子力
【たんぽぽ舎発】原子力規制委員会の柏崎刈羽の再稼働審査は実質的に進行中 表では審査していないふりだが
福島第一原発の放射能汚染水対策は「コントロール」も「ブロック」もできず廃炉への道も見えない状態で、柏崎刈羽原発の再稼働を申請した東電には皆があきれた。そして、原子力規制委員会はまだ審査を開始していないと考えている人が大半である。でも、実は原子力規制庁は柏崎刈羽原発再稼働の為の審査を10月中に開始していたい。(木村雅英)
規制委員会ホームページの「柏崎刈羽原子力発電所 6・7号炉審査状況」によれば、規制庁は、「柏崎刈羽原子力発電所6、7号機の関する新規制基準適合性審査の進め方に係る意見交換(1)」を10月11日に実施し、その後「柏崎刈羽原子力発電所6,7号機 新規制基準適合性審査に関する事業者ヒアリング」を10月15日から既に計9回も実施していたのだ。例えば、10月15日には、規制庁新基準適合性審査チームから18名、東電から25名が出席して、原子炉設置許可変更申請の概要について東電が説明し、原子力規制庁から14項目の指摘を行っている。
http://www.nsr.go.jp/activity/regulation/tekigousei/shinsa/kk67.html
東電が再稼働申請を出した時には更田委員が定例規制委員会で「1Fと柏崎刈羽を、あれはあれ、これはこれと別にして考えるわけにはいかない」と話し、10月4日に池田規制庁長官が広瀬東電社長と会って汚染水対策について厳しい話をし、10月28日に田中規制委員長が広瀬社長に会って「東電にドラスチックな改革を要請した」と報道させ、あたかも柏崎刈羽の再稼働審査をするはずがないとの演出をしておきながら、実際にはこの10月中に規制庁と東電とで10回も密室で協議していた。
確かに、規制委員が出席する審査会合はまだ始まっていない(ようだ)が、規制庁と東電とが頻繁に秘密会合をしていて、実質的には審査を進めていたのだ。
原子力規制委員会が「原子力規制委員会設置法」が目的とする「国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全、並びに我が国の安全保障に資する」組織では無いことを如実に現わしている。
(「再稼働阻止全国ネットワーク」事務局)
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