2014年01月22日21時30分掲載  無料記事
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政治

【編集長妄言】都知事選に思う いま肝心なのは反ファシズムの幅広い陣形づくりだと思うのだが 大野和興

 ナチズムの台頭を許した大きな要因に、当時の国際共産主義運動が提唱した社会ファシズム論がある。社会民主主義はファシズムの一翼であるとして、強大な力を誇っていたドイツ共産党は社会民主主義者、リベラル層に攻撃を加えた。ヒトラー政権成立前、共産党と社会民主党の合計議席数はナチスを上回っていた。 
 
明日23日、東京都知事選が公示される。脱原発を掲げて立候補した細川元総理に対し、左右からの攻撃が広がっているが、左の側からの細川批判には安倍・小泉・細川・を一緒にして同じ穴の狢の自民党であり新自由主義者という主張が目立つ。「いまや自共対決の時代」という共産党の主張がその背景にある。 
 
 今回の都知事選主な候補者は自公推薦の舛添要一元厚生労働大臣、脱原発・弱者のための政治を掲げて市民グループと共産、社民から推されている日本弁護士連合会の元会長の宇都宮健児氏、日本核武装論で防衛省をクビになった航空自衛隊の元航空幕僚長の田母神俊雄氏、それに脱原発の細川護熙元総理大臣。選挙の勘所は、自民系候補を破ることで、改憲路線を突き進む安倍政権のゆく手をはばむことが出来るかどうかだろう。 
 
秘密保護法強行採決に現れた安倍右翼政権の暴走を抑えるには、リベラルから保守の一部まで包み込む反ファシズムの大きな陣形づくりが必要と思うのだが、現実の動きはそうなりそうにない。歴史に学ばないのはどうやら安倍ばかりではない。 


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