2014年02月17日13時59分掲載
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アフリカ
【西サハラ最新情報】 モスクワ、パリ、ロンドン 西サハラ支援を巡る動き 平田伊都子
「アラブ世界には事実上植民地状態の地域が二か所ある。一つは西サハラでもう一つはパレスチナだ」と、アラブの春を扇動し今になってアラブの春は虚構だとする、ユダヤ系アメリカ人言語学者、ノーム・チョムスキーが言いました。 彼の背後に世界を仕切るユダヤロビーが存在することを知りつつ、でも、西サハラの人々は彼の言葉を借用してます。
<脱植民地化>を旗印に、ロシアやヨーロッパで政治家が主導する西サハラ支援運動が盛んになってきました。
(1)2014年1月24日、アメリカTV局CNNの電子版ニュースで、ケリー・ケネデイー<RFK正義と人権センター>所長が「モロッコ占領地での西サハラ住民に対する迫害は酷い。MINURSO西サハラ住民投票監視団のPKF平和維持軍は、数あるPKFの中で唯一、関係住民の人権侵害監視機能を設けてない」と告発した。
モロッコ情報省は、ケリーの声明に反論して「ケリーは根拠も権限もなく、モロッコ南部地域(西サハラ)に対する誹謗中傷を続けている。MINURSOだけに人権監視機能がないというのは嘘だ。UNMOGIP,UNFCYP, UNDOF,UNIFIL,UNIDFAと、他の5つのPKFにも、そんなものはない!」と、非難した。
(2)2月11日のモスクワで、ロシア外務大臣セルゲイ・ラブロフとアルジェリア外務大臣ラムタネ・ラマムラは西サハラに関する国連決議の早期施行を検討した。そして、西サハラ国連事務総長個人特使クリストファー・ロスの努力を評価し、支援を続けていこうと約束した。
(3)2月14日〜22日、パリで<反植民地、反人種差別大集会>が開催されている。今年は西サハラとパレスチナに焦点があてられる。西サハラ集会には、モロッコ占領地・西サハラの平和活動家アミナトゥ・ハイダル、RFK正義と人権センター所長ケリー・ケネデイー、そして、オスカー受賞スペイン俳優のハビエル・バルデムが自作のドキュメンタリー映画<最後の植民地>をひっさげて参加する。
(4)2月14日〜17日、イギリス労働党下院議員ジェレミー・コービンが会長を務め、イギリス自民党議員マーク・ウィリアムズが事務局長を務めるAPPG(西サハラ英国超党派議員連盟)が、モロッコ占領地・西サハラを視察した。その他、ジョン・ヒラリーやジョン・グルなどのNGO活動家たちも同行した。
2月25日、英国議員西サハラ訪問団はウェストミンスターの英国議会で、西サハラ報告会議を開催する。訪問団に加えて西サハラ人権活動家ブラヒム・ダハンも参加し、モロッコ占領地・西サハラにおける西サハラ住民に対するモロッコ占領当局の人権侵害とモロッコによる天然資源の略奪行為を検証する。
ユダヤ系アメリカ人言語学者、ノーム・チョムスキーなどの<オピニオン・リーダー>と称する<革新的活動家たち>や<評論家たち>に、私たち庶民はコロリと騙されてきました。 ミスリードされ踊らされてきました。 しかし、この種の輩は、自説が間違っていたことを自ら認めても、謝りはしません。 もし私たち庶民が、扇動して世界中を戦火に巻き込んだら、国際刑事裁判所や国際警察のお尋ね者になります。
彼らが裁判にもかけられず獄にも繋がれず、イケシャアシャアと新たな宣伝活動を繰り広げ続けれるのは、彼らを操る有形無形のスポンサーがいるからでは?、、
一方、彼らは正義の味方ではないことを十分知ったうえで、西サハラの人々は彼らを利用しています。
でも、敬愛するケリー・ケネデイーさん、「MINURSO西サハラ住民投票監視団のPKF平和維持軍は、数あるPKFの中で唯一、関係住民の人権侵害監視機能を設けてない」というのは、モロッコ占領当局が指摘しているように、間違いの箇所があります。 さっさと間違いを認めて、謝ってください。 モロッコ当局から揚げ足を取られないでください。
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名敏之 2014年2月17日
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子
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