2014年05月11日14時23分掲載
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核・原子力
【たんぽぽ舎発】原発事故基礎講座(1) (下)東京電力から原発運転免許をはく奪せよ 槌田敦
【3号機】
1.2号機と同様に、蒸気凝縮系を削除していなければ、そもそも事故はなかった。
2.運転員は隔離時冷却系を何度も手動起動。その度に通常運転条件により装置は自動停止した。通常・事故時共用の隔離時冷却系の事故時への設定条件変更の失敗である。
3.そして、津波後40分間、隔離時冷却系または高圧注水系(注5)を起動せず、原子炉を冷却しないまま放置したので、原子炉は空焚きの最終段階に突入した
4.しかし、3号機では非常用電源は津波に耐えて生きていたから、低圧注水系が使用可能だった。ところが、これを使用せず崩壊した3号機炉心を放置したままにし、放射能を大量放出して住民を被曝させた。これは東電による業務上過失による犯罪である。
(注5) 高圧注水系は、隔離時冷却系と同様、原子炉の高圧を利用して原子炉に注水する。隔離時冷却系より注水量が大きく、原子炉から水漏れがある時使用する。
【結論】
東電は、
1.欠陥ECCSを改良せず、これを放置または削除して原子炉を運転した。
2.逃し弁を開放し、また非ECCSの消防ポンプを使用して事故を深刻化した。
3.最終段階になる前に、低圧注水系の使用を無視し、事故を破局へ導いた。
4.陸向けの風なのに大量の放射能を放出(ベント)し、福島県民に被曝を強いた。
5.被曝することになる西北方向の住民に放射能の放出を知らせなかった。
東電には原子炉運転の資格なし。その運転免許を剥奪せよ
各電力の事故対応能力が東電と同じレベルかどうか、個別に再点検せよ
参考文献 槌田敦『福島原発事故3年 科学技術は大失敗した』
たんぽぽ舎パンフNo93 頒価400円
(元理化学研究所研究員、元名城大学経済学部教授)
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