2014年06月06日09時34分掲載
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アフリカ
【西サハラ最新情報】 RASDサハラ・アラブ民主共和国を承認する中南米諸国 平田伊都子
2014年6月4日、バシャール・アサドがシリアの大統領に選ばれました。 6月7日、ポロシェンコがウクライナの大統領就任式をやります。 アメリカから、バイデン副大統領が式典に参加します。 6月1日、南アメリカのエルサルバドルでは、新しく選ばれたサンチェスが大統領就任式に臨みました。 アメリカや西側諸国は政府要人を式典に送りませんでした。 エルサルバドル新大統領が欧米寄りでないからです。 欧米寄りでないアサド大統領の再選に、イスラエルや欧米が送ったのは祝電ではありません。
イスラエルご自慢の最新迎撃システム・アイアン・ドームが発射したミサイルでした。
(1) エルサルバドル内戦(1979〜1992)で、アメリカのレーガン政権は軍や極右民兵の<汚い戦争>を扇動し、75,000以上の国民を殺し勝利させた。内戦後の総選挙では、親米派が政権を取った。が、2009年の大統領選挙ではFMLN民族解放戦線党が率いる左派政権が誕生。そして、2014年の大統領選挙ではFMLNの古参ゲリラだったサンチェスが勝利した。エルサルバドルは南アメリカの中央に位置し、大西洋に面した四国程度の小国だ。エルサルバドルは2009年にRASDサハラ・アラブ民主共和国を正式承認している。6月1日の大統領就任式にRASD西サハラ大統領を正式招待した。外遊費のない難民政府は、招待を100%利用して外交活動をする。
(2) サンチェス大統領就任式には、エクアドル、ボリビア、ベネズエラ、ニカラガ、キューバなど、中南米の首脳陣が参加した。これらの諸国はRASD西サハラ難民政府を正式承認している。その他、中南米諸国だけでも、ウルグアイ、ハイチ、パラグアイ、コロンビア、コスタリカ、メキシコ、ジャマイカ、グレナダ、ガイアナ、パナマ、トリニダード・ドバゴ、ベリーズ、セントクリストファー・ネイビス、バルバドス等がRASD西サハラ難民政府を承認し、数か国がRASD大使館を設置している。が、難民キャンプ内に相手国の大使館は置いてない。そんな金は難民にない。
(3)6月2日と3日、キューバが西サハラ難民政府大統領を正式招待した。キューバは1980年来、RASD西サハラ難民政府を承認しRASD大使館を設置しているばかりでなく、難民の留学生を受け入れ、医療援助や物資援助も続けている。西サハラ難民キャンプにただ一つある病院では、キューバの医師たちが指導し、キューバで学んだ難民医師たちが働いている。カストロ政権打倒を目指すアメリカから経済制裁を受けているキューバは、制裁団体G7に入れてもらえるような豊かな経済状態ではない。しかし、国民一人に対する医師の数は世界一で、世界の被災地へは率先して医師を派遣している。
(4)2014年6月3日、毎年行われる<平和な夏休み>計画をモハンマド・ファデル青年スポーツ大臣が難民キャンプで発表した。欧米諸国のNGO団体が、5143人の子供たちをそれぞれの国に招待する。イタリアとフランスへは6月14日に、スペインには6月17日に出発する。アメリカのNGOも十数人の子供たちを受け入れるらしい。約2か月間、難民の子供たちは熱砂地獄から逃れて、欧米で暮らす。加えて、難民キャンプの面倒をみているアルジェリア政府は、1000人の子供たちに地中海沿いのリゾート地で<平和な夏休み>をプレゼントする。
6月から9月まで、難民キャンプがあるサハラ砂漠の酷暑は50度を超え、しかも今年は6月28日から7月27日ごろまで断食月がやってきます。 断食月には、夜明けから日没まで飲食を絶たなければなりません。 子供たちだけではない、難民の人々はみんな、過酷な砂漠難民キャンプから逃げたいのです。
一日も早く国連西サハラ住民投票を終え、大西洋に面した独立国西サハラに帰りたいのです。
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名敏之 2014年2月2日
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子
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