2014年07月30日14時21分掲載
無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=201407301421213
イスラエル/パレスチナ
【西サハラ最新情報】ガザの人々に送る西サハラ難民のメッセージ 平田伊都子
「祭り?そんなもん祝ってられっかよ!」と、血まみれの子供を抱えてシファー病院に駆け込んできたお父さんが、怒鳴り返しました。 多分、レポーターが「イード・ルフィトル (断食明けの祭)はどうします?」とでも聞いたのでしょうか? 質問の部分はカットしてあるので定かではありませんが、アメリカのNBCもABC もCNNもCBSも、自分たちの都合のいいシナリオ通りにニュースを作っています。 アメリカのテレビ局が流したイスラエル首相ベンヤミン・ネタニヤフとハマス(イスラム抵抗運動)党首ハーリド・マシャアルのインタビューを見ましたか? ネタニヤフには「ハマスのテロからイスラエルを守るための自衛権だ」と、イスラエル侵攻を正当化する発言をさせ、一方のマシャアルからは「ノー」という一言を取り出し、あたかも彼がユダヤ人との共存を拒否しているように、そして、イスラエルとの停戦を拒否しているように、編集しました。
マシャアルは、「ノー、我々(ガザの住民とハマス)は、我々の土地を占領している人間たちと共存できない」と言っているのです。 侵略虐殺テロリストはイスラエルで、故郷ガザと同胞の住民を守っているのがハマスです。
2014年7月28日、西サハラ難民キャンプでは断食明けの祈りが、ガザの人々に捧げられた。7月23日に出された西サハラ難民政府の声明文を以下に紹介する。
「西サハラ難民政府は、イスラエルによる民族大虐殺とガザ地区の大量破壊を強く非難する。そして残酷極まりない悲惨な状況に曝されているパレスチナの人々に、熱い連帯の思いを届ける。エルサレムをパレスチナの首都とするパレスチナ独立国家を通して、パレスチナ人の民族自決権と独立を容認することこそ、中東における恒久平和と安定をもたらすものと、我々は信じている」
イスラエル紙ハーレツの最新報道を転用する。何と言ってもイスラエルの新聞だから、脚色があるかもしれない。 が、戦争の仕掛け人だから、先行きを見るために大いに参考にしてみたい。
*2014年7月27日、約120万のガザ市民への給水が不可能になった。 (註:ガザの人口は約180万人、大きさは東京23区の約六分の一である。現在、ガザ全市が停電)
*7月28日、イスラエル海軍司令官が、人道的停戦の間にも、双方の攻撃をガザ海岸で目撃したと語った。特に、きのこ雲が立ち上るのを見たという。
*7月30日、毎日毎日、家を破壊されたガザ市民の数が増え続け、40万人に近くなった。が、まだまだ増え続ける。多くの避難民、特に子供たちが不衛生さと腐った食べ物の理由で、皮膚病や眼病に悩まされている(註:理由は明らかに、イスラエル軍が使った化学兵器やバンカーバスターなどによるものだ)
*7月30日、イスラエル軍は今回のガザ戦争で、約3,800回の攻撃を加えた。
一方、7月29日のロイターによると「7月8日に始まったイスラエルの侵攻で、1,224人のパレスチナ人が殺された。大部分は子供多数を含む一般住民だ。イスラエル側は53人の兵士と3人の市民が死んだ」とある。(註:負傷したパレスチナ人の数は6,700人以上)
ユダヤ人選民意識の脅威はイスラム原理主義なんてもんじゃない。 ユダヤ人だけが神に選ばれた人間で、アラブ人も黒人も日本人もユダヤ教徒でない者はゴキブリに等しいと信じている、、 だから、病的に容赦なく残忍な殺し方をする。
イスラエルは、「今回のガザ紛争は第三インティファーダだ」というキャンペーンを張った。 <パレスチナのテロリスト絶滅>という大義名分を作った。 そして今や、<ガザ戦争>と公言するようになった。 「イスラエルのやり方に文句をつけるな!」と、欧米にマフィア紛いの脅しをかけて、思いっきりパレスチナ人を虐殺し、街を破壊し、環境を汚染する。 国連なんて屁とも思ってない。
アメリカは、、アメリカはイスラエルの子分だ。 アメリカはイスラエルのガザ爆撃を、国連安保理でも拒否権を使って擁護し、支持している。 オバマがいくら人道的に取り繕っても、イスラエルの民族粛清を手伝うアメリカは、テロリストの共犯者だ。
2014年7月29日、ニューヨークに拠点を置くユダヤロビーが、「ユダヤ人のガザ住民大量虐殺はドイツのナチを越える国家テロ」と非難したトルコ首相エルドアンに、ユダヤ系アメリカ議会が2004年に贈った平和賞を返せと喚きました。 同首相はそんなもん、喜んで突っ返してやると言ったそうです。 イスラエル警察長官が暗殺を公言している、イスマイール・ハニーヤ元パレスチナ首相の自宅も爆撃されました。 バンカーバスターも使っています。
毎日毎日、100人近いガザのパレスチナ住民を虐殺しまくるイスラエル、、これをテロと言わずして、なんと表現すればいいのです? 紛れもなく、イスラエルはテロ国家です。
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名敏之 2014年7月30日
SJJA サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエション代表:
平田伊都子
Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。