2015年03月07日12時29分掲載
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国際
NYTが社説でネタニヤフ首相が米議会で行ったスピーチを批判 〜イスラエル、イラン、米国、サウジアラビア〜 核にこだわる面々
イスラエルのネタニヤフ首相が3月3日、米下院を訪れ、スピーチを行った。ニューヨークタイムズ社説はその模様を次のように記している。
「ネタニヤフ首相が火曜日、下院に入場した時、激しい拍手が沸き起こった。彼は腕を上げてあたかも凱旋した英雄のようだった。」
しかし、ニューヨークタイムズは米議会のそのような歓迎ムードとは逆に、激しい批判を加えている。タイトルは’Mr. Netanyahu’s Unconvincing Speech to Congress’(ネタニヤフ首相の説得力を欠いた下院でのスピーチ)。通常の2倍の長さの社説になっている。
社説の骨子はオバマ政権がイランと進めている交渉をネタニヤフ首相が阻止しようとしていることを内政干渉であるとする批判である。オバマ政権とイランの交渉が妥結されれば、イランに認められたウラン濃縮は5%までとなる。(原爆製造にはウラン235の70%〜90%の濃度が必要になるとされる。)そうなればイランは原子力発電が可能となると同時に、核兵器作成に必要なウラン濃縮はできないようになる。もし、将来イランが踏み越える行動に出れば新たに対応することも可能となる。
共和党が上下両院を支配する米議会においてはイランとの核交渉に反対の空気が強く、一方、世論調査では民主党支持者の66%、共和党支持者の61%がオバマ政権の交渉を支持している。
■NYT社説 ’Mr. Netanyahu’s Unconvincing Speech to Congress’
http://www.nytimes.com/2015/03/04/opinion/netanyahu-israel-unconvincing-iran-speech-to-congress.html?_r=0
中東において現在、核兵器を保有しているのはイスラエルのみだが、イランが開発中であるという疑惑をもたれている。さらに、イスラム教国のパキスタンが核兵器を保有しているため、核兵器が国に縛られないイスラム武装勢力の手に渡ることが恐れられている。
ニューヨークタイムズの論説・オピニオンのページで、コラムニストのトーマス・フリードマンはネタニヤフ首相の内政干渉に対して違和感を表明しつつも、イランが核兵器を入手すればサウジアラビアとトルコも入手し、中東は核兵器による一触即発になりかねない、とする危惧を表明している。
■ワシントンポストの論考 イスラエルとイランの核
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201312131731085
(ワシントンポストに'Why is the U.S.OK with Israel having nukes but not Iran?'(なぜホワイトハウスはイスラエルの核兵器を容認し、イランはダメなのか?)と題する論考が掲載された。寄稿したのはMax Fisherという人で、「アトランティック誌」の記者・編集者だった人物だ。現在はワシントンポストの外交分野のブロガーだとされる。そしてこの異例に長い論考は日本で発行されている英字新聞JapanTimesに転載された。)
■イラン空爆の場合、サウジアラビアがイスラエルに領空飛行を許可
http://en.alalam.ir/news/1535140
以下はイスラエルの情報機関モサドとサウジアラビアがイラン攻撃という点で、協力する可能性があることを示唆するイランのメディアal alamの記事だ。
’“Israel’s Mossad intelligence agency is working with Saudi officials on contingency plans for a possible attack on Iran if its nuclear programme is not significantly curbed in a deal that could be signed in Geneva this week,” the British newspaper The Sunday Times reported -’(al alam)
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