2015年05月18日07時53分掲載  無料記事
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アフリカ

【西サハラ最新情報】日本外交官モロッコ占領地・西サハラを初訪問 平田伊都子

 モロッコ爆撃機が湾岸有志連合軍に参戦してイエメンを空爆したのに驚いていたら、その爆撃機が湾岸有志連合と戦っているイエメン有志軍に撃墜されたので、また驚きました。 そんなところへモロッコ占領地・西サハラの友人から、「日本の外交官4人がモロッコ占領地・西サハラへやってきて、我々、被占領民と会った」と、伝えてきたのです。 もう、歴史的驚き!! いよいよ、日本の外務省が西サハラ紛争のネゴNegotiation交渉に向けて動き出したのでしょうか?、、 
 5月に入って慌ただしくなった西サハラとモロッコと日本の動きをお伝えします。 
 
(1) モロッコ占領地・西サハラの友人マヤラ・モハンマド から: 
2015年5月1日、モロッコ占領地・西サハラの首都ラユーンで、西サハラ被占領民がメーデーのお祝い行進を計画した。メーデ―は国際的に労働者の祝日で、デモを禁止しているモロッコ占領当局も平和行進を拒否できないだろうと、西サハラの被占領民は考えた。集まった西サハラの失業者たちは、「仕事をくれ!」、「モロッコ入植者との賃金差別をなくせ!」とシュプレヒコールをしていたが、「人権侵害をやめろ!」、「政治囚を釈放しろ!」と叫んだとたん、モロッコ軍が行進を襲撃し、西サハラの被占領民を滅多打ちにした。西サハラの失業者たちは血まみれになって倒れていった。 
 
(2)モロッコ爆撃機、イエメン有志軍に撃墜される: 
2015年5月10日、イエメンを空爆していたモロッコ爆撃機が撃墜された。この事件は二重三重の驚きだった。なぜなら、モロッコは湾岸諸国ではないからだ。この空爆は湾岸石油成金諸王国と諸首長国が、湾岸で唯一の民主的共和国であるイエメンを潰そうとする空爆で、湾岸から6,000キロ以上離れたモロッコが何故参戦するのか?強いて言うなら、湾岸有志連合軍の首謀者サウジなどとの、<王家の繋がり>ということなのだろうか?これは忌忌しい問題だ。王室の類は世界に多々あり、日本もその例に漏れない。そんな因縁で戦争の片棒を担がされてはたまらない。 
 
(3)日本外交官が歴史的なモロッコ占領地・西サハラ入り!: 
「2015年5月14日、モロッコ占領地・西サハラのアスビダASVDH(モロッコ国による甚大な人権侵害で犠牲となった西サハラ人の組織)が、駐モロッコ日本大使館のHidiki Ozono一等書記官を代表とする4人の人権検証外交団に、首都ラユーンで会った」と、モロッコ占領地担当省から連絡が入った。ビックリした!これは嬉しい驚きだった!! 駐モロッコ日本大使館員がモロッコ占領地・西サハラ占領地に入ったのも、被占領民に接触したのも初めてのことだ。日本大使館の真意はともかく、モロッコ占領当局の拷問犠牲者に会ったことは凄い。アスビダASVDHの活動家たちが、しっかり日本外交官にモロッコ占領当局の残虐さと人権侵害を報告したのは間違いない。日本が動き出した?!とにかくいいほうに解釈しよう、、いい方向に向かわせよう。 
 
(4) 国際アムネステイーがモロッコの拷問を告発: 
2015年5月19日にフランス国際アムネステイーが、モロッコと 西サハラにおけるモロッコ当局の拷問を告発発表する。<ざる法の影で:モロッコと西サハラの拷問実態>と、題された報告書はフランス国際アムネステイー代表ジュヌヴィエーヴ・ガリゴスが作成した。特に、モロッコ警察軍によるモロッコ占領地・西サハラにおける西サハラ被占領民にたいする尋問時と拘禁時での拷問に焦点を当てている。この報告は<国際アムネステイー・ストップ拷問キャンペーン>の一環として行われる 
 
希望的観測をすると、、いよいよ日本がモロッコ占領地・西サハラ紛争の解決に乗り出してきたことになる。 遠く離れたアフリカの西北端などと、言っておれない。 それに、日本は巨額のODA資金援助をモロッコにやっているのだ。 税金を取られる庶民は、モロッコODAも検証する必要がある。ODA(Official Development Assistance)は、日本政府が開発途上国に行う資金や技術の協力のことをいう。 ODAの付帯条件として、援助が軍備に使われないこと、人権侵害をしている国には援助しない、などが明記されている。 
 
イエメンを空爆するモロッコは、ODA規約に違反してませんか? 
西サハラ被占領民を拷問するモロッコは、ODA被援助国として相応しいでしょうか? 
 
 
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名敏之 2015年5月18日 
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子 


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