2015年06月13日18時36分掲載  無料記事
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みる・よむ・きく

「英語類義語活用辞典」 インターネット時代に活用できる参考書

  Japan Timesで映画評を担当していた記者の最所フミ氏が編纂し、書き記した「英語類義語活用辞典」はインターネットで日本からも情報発信できる時代になった今、ますます貴重さを増している一冊です。 
 
  たとえば日本語で一言、「旅」と言ってもjourney, trip, travel, voyageと様々な英単語の中でどれが最適なのか。その考え方を彼女の米大学留学経験と英字新聞社で長年働いて英文で文章をつづってきた経験から書いているのです。 
 
  最近の日本の話題に関して言えば本書で例示されているgovernとruleの違いの説明は興味深いものでしょう。どちらも国の統治に関する単語ですが、最所氏はgovernは民主的、ruleは独裁的な底意を持っているとしています。 
 
「'govern'するためには、まずその基本になる原則を決定する機関が組織されなくてはならない。このorganisationなしに国を'govern'する行為はあり得ないのである。従って'governor'もあり得ない。だが'ruler'はそういうorganisationなしに、自分の意志とやり方で国を統治することがあり得るのである」 
 
  このorganisationは国会や裁判所といった機構であり、それは同時にこれらの原則とその精神を定めた憲法でもあるでしょう。 


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