2015年06月16日15時55分掲載
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コラム
安保法制と選挙 とんでもない!
安保法制が合憲か違憲か選挙で決めたらいい、という声をネットなどで目にしますがとんでもないことです。憲法問題は総選挙とは位相を異にするものです。総選挙は相対多数で勝つことができる仕組み、まして小選挙区制となると莫大な死に票を生みます。しかし、憲法問題は合憲か違憲かという厳密な法律上の問題です。変えるには衆参両院のそれぞれ議員総数の3分の2以上と、国民投票での投票者数の過半数を要求しており(憲法96条)、選挙などとはほど遠い厳しい基準を要求しています。このような剛性=変えにくい仕組みであるからこそ、憲法と言えるのです。これを選挙で決めようという発想自体が憲法に抵触するものです。
自民党議員の中には憲法のおかげで国が滅ぶ、などという人もいるようです。しかし、今の自民党政権そのものが日本国憲法下の法的な手続きで発足しているもので、憲法を否定するのなら、現政権の根拠もまた失われるものです。さらには憲法が否定されるのであれば憲法の下に定められた日本の法律体系すべての根拠が失われることになり、もちろん選挙制度も根拠を失います。小選挙区制自体もです。
■トマス・ホッブズ著 「リヴァイアサン (国家論)」 〜人殺しはいけないのか?〜
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