2015年08月04日22時10分掲載
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政治
「安保法制に反対する筑波大学有志の会」 地方の動きから
地方でも安保関連法案に対する反対の動きが広がっています。茨城県の筑波大学でも「安保法制に反対する筑波大学有志の会」が立ち上がりました。以下はその声です。
【討論集会にあたって】
私たちは、日本で暮らし、学び、考えてきた者として、日本に対して自然な愛着と関心をもっています。その立場から、日本がこれからどのような社会になっていくのか、よりよい社会になるにはどうすればよいかについて考え、発言し、またそれに向けて実際に行動していくことが、社会の一員としての私たちの権利であり、役割であると考えています。現在の安保法制について懸念し、この会を開催する背景はそこにあります。あくまでも私たちの目的は、これからどのような社会を目指すべきかについて、一人ひとりが考え、言葉を通じてそれを共有しながら、より良い方向を模索することにあります。
おそらくここ数十年の間、そうしたことを考え、発言することから、多くの人は距離を取ってきました。そのようなことを考えなくても問題ない、という社会状況もあったでしょう。しかし今、まどろみから目覚めるべきときが来ているように思えます。今までの社会のあり方から大きく舵を切り、これからの社会のあり方を大きく変えていくような、そして多くの人に不安を抱かせるような重要な法案が、かなり強引に見える仕方で決定されようとしています。また、それへの賛成と反対をめぐって、おそらくそれ以前から形成されてきた社会のなかの分断が顕在化し、お互いに罵声を浴びせかけ、お互いの言葉に耳を貸さないような、異常な事態があちこちで起きています。
私たちが懸念し、私たちの言葉と行為を通じて働きかけていかなければならないと考えているのは、そうした事態全体です。そのため私たちはまず、討論のための場を用意することを考えました。何を悠長な、という意見もあるでしょう。それに対して私たちは、自説のみを主張し、対立を硬化させることが目的ではないこと、そして一時的にではなく、持続的に取り組んでいくことが必要だと考えていること、をその理由としてあげたいと思います。この一回の討論会で結論が出るとは考えていませんし、無理に意見を統一することは私たちの目指すところではありません。あくまでも多様な関心、視点から問題を見、それを相互に取り入れながら、自分自身の意見と行為を深めていきたいと考えています。
今回、およびこれ以降の機会を通じて、やや東京から離れたこのつくばの地から、これからの社会に向けて、様々な豊かな考えと多様な自発的な行動が生まれてくることを願いつつ、会を行いたいと思います。
安保法制に反対する筑波大学有志の会
■安全保障関連法案に反対する大阪市立大学教職員有志の会
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■静岡大学教職員組合が「安全保障関連法案」の強行採決に抗議し、廃案を求める声明を出す
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